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日本の暮らしは贅沢すぎる!

アジアで活動していると、日本の生活のレベルと質の高さを実感すると共に、いかに無駄遣いをしている国民であることを痛感させられる。
今の日本の生活に浸かっていると、地球が悲鳴をあげていることになかなか気づくことはできない。

ここ10年は、長引く不況や先行き不安も手伝って、“リサイクル”“リユース”が一般消費者の間にも少しは根付いてきた。
結果、この関係の事業会社は比較的元気なところが多い。
当社でも十数年前に、リサイクル事業を手がけたが、まだまだ新品にこそ価値があるという時代だった。
当時と比べると隔世の感がある。
とはいえ、今の日本が世界中の平均よりは遥かに贅沢な、無駄遣い三昧の生活を営んでいることは明白である。

先日、8/28付の日経新聞の夕刊に興味深い記事を見つけた。


見出しはセンセーショナルで、
「日本人の暮らし 世界中で営むと“地球2つ必要”」
というものだ。

記事は、世界自然保護基金(WWF)ジャパンが公表した報告書の内容だ。
引用すると、ある国の人間が生活レベルを維持するのに必要な農地や海、森林などの合計面積を示す“エコロジカルフットプリント”という指標を使い、日本人に生活様式の見直しを求める初の報告書とのことである。
報告書は、日本人は国土が本来供給できる量に比べ、7倍近い自然資源を利用していると指摘している。
日本は、過度に輸入に依存する食生活を見直し、
廃棄される食料や二酸化炭素の排出量を減らして、環境負荷を下げる努力をするべきだ、としている。
もし世界中の人々が、日本人の生活レベルで暮らすと地球が2、3個は必要になるという。

普段から、日本は贅沢すぎると思ってはいても、具体的な数字を目の当たりにすると実感がわいてくる。
われわれが地球を破壊している張本人なのだ。
通のレストランなどで食事していても気づくが、実際、今の日本は、食べ物を平気で捨てる。
モノが溢れるスーパーマーケットを見ると、「余ったものを一体どうするのか」と、農家育ちの私としてはついつい余計な心配もしたくなる。

随分前に、ある有名な報道番組で知った話だが、日本は、3分の2の食料を輸入し、全体の3分の1を捨てているという。
輸入するのに使われるのは、ほとんどが飛行機である。
そのために使用する飛行機のマイレージを換算すると、ダントツで世界一だという。
この話を聞いたときも正直驚いたが、そろそろ、いい加減になんでも捨ててしまう行動習慣を、社会の根っこから変える必要があると思う。

世界規模で考えてみても、日本などの先進国は勝手なものだ。

CO2の排出の問題にしても、環境問題にしても、地球がやばくなってきたからといって、先進国も後進国も一様に規制をかけるという。

これでは、後進国が不満をぶちまけるのも無理もない。

自分たちが好き勝手なことをやっていて、そのツケを後進国にまわしているのだから。

あまりにも贅沢すぎる日本が、世界に先駆けて、無駄遣いをしない生活を率先して実行して初めて後進国も納得するのではなかろうか。


日本が世界に貢献できる第一歩を踏み出せるように本気で願いたい。

(本記事は、ブログ「近藤昇の会社は社会の入り口だ」に、2010年10月18日に投稿したものです。)


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