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AI時代を生き抜く鍵は知覚力にあり!

これまで私たちが、日本の教育法によって勉強してきた内容は、主に暗記力を鍛えることであり、どれだけ多くの項目を暗記できたかで、テストの点数を競うものがほとんどでした。

すなわち「覚える力」こそが人よりも秀でるためのカギだったわけです。

しかしスマホの登場によってこれだけ多くの情報やデータが楽に手に入る時代になったことで、今まで必要とされてきた「覚える力」はキカイによって解決することができるようになりました。

そう。わからないことは全てGoogleさんに聞いて調べることができるからです。

でも、これからはAIの発達によって、多くの仕事がキカイに置き換わっていくと言われています。

そう聞いて私は「仕事が無くなったらどうしよう、こんなんじゃ生活できなくなる!」と不安に感じてしまいましたが、今のところAIは単に情報処理を自動化しているだけで、物事のイミを実感のあるものとしては「何を行なっているのか」すら理解していないようです。

AIは識別することは見事にできても、本質的な知覚をしていないし、そもそも意志があるわけではないのですね。

例えば将棋を打つAIとプロ棋士が対決していた時に、隣の部屋で火事が起こった場合、人間は危機を察知して逃げることができますが、AIは燃え盛る炎の中でも、壊れるまで将棋を打ち続けるだけなのです。

結論として今後人間に求められる能力は「覚える力」ではなく、知覚を深めて「見立てて、決めて、伝える力」を高めることが重要になってくることだと感じました!

時代の変化に不安を感じながら、今後の考え方を模索していた時に読んだ、安宅和人さん著の「シン・ニホン」が、とても参考になる内容でしたので共有して行きます。

富山さんオススメ図書は、時代の先を見据えるのにとても参考になるものばかりですね。

この本を読むと、日本は「まだまだまだこれからだ」って思えるし、自ら変えていきたいって思える内容なので、ぜひ手に取ってみて下さいね♬

それでは、行ってみましょう!!


何を受け止めれば良いのか。


知覚を鍛えるためには、必ずインプットが必要になります。

「何を見て、どう感じたか」ですね。

皆さんはその情報をどのように得ているのでしょうか。

私の場合は本を読んだり、過去のデータと照らし合わせたり、いくらで、どのくらいの量なのか、などと考えてしまいます。

いままではこのようにインプット自体が言葉や数字に偏り過ぎていたのです。

でもちょっとだけ自分の部屋の中を見渡してみると、ほとんどのものは言葉や数字になっていないモノばかりです。

皆さんの家でも「この冷蔵庫の高さは何センチで、この取手を引くとドアが開きます」と書いていないですよね。

そうなんです。
世の中の大半のモノは言葉にも数字にもなっていないんですよね。

スマホの形を客観的に見てみると、それがよく分かると思います。
こんなにボタンが少ないキカイなのに、なんとなく使い方が分かったり、デザインに美しさを感じたりするわけなのです。

「神は細部に宿る」とはまさにこのことで、数値化や言語化ができていない部分にこそ多くの情報があり、それを受け入れようとしない限り「知覚できる情報が限定的になってしまう」ということなのです。

大切なのは「言葉にならない世界がほとんどだ」と受け入れられる力で、感じることを幅広く受け止めることが、知覚力の向上につながるのです。

知覚力について「シン・ニホン」を読むことでなんとなく解ってきました。

それでは、いったいどのようにして知覚力を鍛えていけば良いのでしょうか。


全体として受け止める。


本書によりますと、まず全体として何が起こっているのかを考えます。

個々の存在物を超えたパターンや特徴、動きに注目して意味合いを考えていきます。

空間の美しさは、いったいどこから来ているのか。
苦痛を感じるのはなぜなのか。
この雰囲気や空気感はどこから来ているのかを考えていきます。

ドトールとスターバックスではどのような雰囲気の違いを感じるのか。
どの銘柄のビールが好きで、なぜそれをよく飲むのかなど、まずは広く疑問に持つことを意識して見ていきます。


構造的に見る訓練をする。


複雑な現象の背後に、どのようなルールやパターンがあるのかを探り、それぞれの階層を読み解いて行きます。

ぱっと見だけではなく、どのような要素、性質、関わりがあるのかを考えていきます。

同じシリーズの製品にはどのような共通点があるのか、別々の車種の車でもなぜ同じパーツを使用しているのか。

例えば小売店の店舗について構造的に見てみると

①レジでお会計をする人
②商品を並べる人
③掃除をする人
④商品を説明する人
⑤従業員のシフトを作る人などなど、他にも多数あります。

売場に並んでいる商品についての構造はどのようなものがあるでしょうか。

①商品を開発する人
②必要な原材料を調達する人
③商品を組み立てる人
④商品を運ぶ人などなど

このほかにも仕入れを交渉する人や、商品をPRする人などたくさんの構造があるようです。

それぞれの階層でどのようなルールやパターンがあるのかを深く考え、知覚を深めていきます。

イタリアの数学者「フィボナッチ」が発見した、自然界におけるルールなどは、正に感動の一言に尽きますね。

↓私はこの動画を見てとても驚きました!↓


知覚した内容を表現する。


感じたことは必ずアウトプットすることが必要です。

表現することなしに「自分が何を分かったのか」を理解することはできません。

そこでチャートでも文章でも、なんでも良いのですが、表現することで何を知覚したのかを明確にしていきます。

アウトプットをすることで知覚力を高め、肌で感じたことに対して向き合うことができるようになります。

アウトプットは本当に大事ですね。

私は感じたことを文章にすること自体あまりなかったので、今後は意識して取り組んでいこうと思います。


多面的に見る訓練をする。


思いつく限り、多くの視点から見るように心がけます。

意見が違う人の視点を聞いてみるのも良いですし、一段レベルが下、もしくは上の構造で考えてみても良いようです。

スクーというオンライン学習で「ひきたよしあき」先生がヘーゲルノートという物を使用した訓練を推奨していて、とても勉強になったので紹介致します。

ドイツの哲学者フリードリッヒ・ヘーゲルの
弁証法を参考にして、ひきた先生が作成したノート「対立した物事から新しい見識を見いだす方法」です。


使い方はとても簡単で

①まずノートの左上に自分の意見を書き出す
②それに対して予測される反対意見をノートの左下に書き出してみる
③両方の意見を読んでみて新しい提案を右ページに書き出す



こうすることで正反対のことを考えて、対立する主張をどちらも否定することなく、それよりも高い意見を求めることにつながります。

弁証法を利用したヘーゲルノートは、話し合いや会議などで意見を交換し合う方法として、とても有効だと感じました。
あと、多面的に物事を見る訓練になると思います。


意味合いを深く、何度も考える。


経験したことや、感じたことの意味合い「なぜ?」を何度も何度も考えて、問いを深めていきます。

次のステップや異なる文脈での意味合いを考え抜いた経験は、深い知覚能力を鍛え上げていきます。

近くに置いてあったコップについて問いを深めてみます。



例えばコップはなぜこのような台形の形をしているのでしょうか。
逆の台形にした方が安定感があってよいのでは?

でもこの形だと重ねて保管することができないので、紙コップの場合とても多くの保管場所が必要ですし、陶器のコップの場合は底の部分がとても洗いづらい形状になります。

このように知覚力を鍛えていくことで、言葉や数字だけでは感じ取ることのできない、生の感覚から構造や複雑な現象を考え、AIにはできない本物の課題解決力に繋げていけるようです。


まとめ


私の現在の職場は小売店での勤務になりますが、知覚力を鍛えることで業務に工夫を加えることができるかもしれないと感じたので、今回記事にしてみました。

例えば商品の紹介に対しての取り組みでは顧客の表情や仕草など、創造的な売場作りではキャッチコピーから感覚に訴える物、お店のレイアウトなどでは色合いの組み合わせや配置などで知覚力を活かして取り組めることがあると思います。

私自身もまだまだ勉強の途中で、このような知覚力の向上を意識して取り組んでいきたいと思っています。

シン・ニホンの感想


本書では「データ×AI」を活用して、これからの日本がどのように世界に対して挑んでいくべきか、教育や国家予算、地球環境などから幅広い視点でその方法論を提案しているのでとても勉強になりました。

私はまだまだデータ×AIを活用して何かを作り上げるということができる段階ではありませんが、この本を読んで今の私にも取り組めることはたくさんあると思いました。

例えば「年金をもらう年齢をなるべく後に遅らせることで、これからの日本を担う若い人の経済的負担を少しでも減らす」や「医療費負担を減らすために、なるべく運動をして健康寿命を伸ばせるように努める」とかはすぐにでもできそうです。

自分がもらう年金や医療費の金額ばかりを気にして、未来になった時に私たちのような「団塊ジュニアの世代が一番強欲な世代だった」なんて思われたくないですもね。

少しでも日本の未来につなげることが出来るように、経済的自立を目指して、未来ある若い人たちの負担を減らせるよう振る舞って生きていきたいですね♬

クラウドファンディングで大学の教育費をサポートするなんていうのも面白いかも。

締めは知覚力とあまり関係無い内容になってしまいましたが、この本を読むと「まだまだ日本の未来は作っていける」という勇気をもらうことができます!

とても良い本なので、ぜひ手にとってみて下さいね。
それでは最後までご覧いただきましてありがとうございました。

富山さんオススメ図書についてはこちらの記事を参考ににしてみて下さい。

↓人生が変わる良い本ばかりですよ〜♬↓


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