見出し画像

ミニエッセイ「私と台湾華語」


私と中国語(北京官話)の出会いは18歳の時、よくある大学の第二外国語として、でした。

・基本は漢字一文字に一音で良い! 

・組み合わせていけばどんどん単語が増える! (例:大学(dà xué)→学生(xué shēng)→生物(shēng wù)、のように、漢字を一個覚えると、言える単語がどんどん増えていく)

・ちょっとした予測が通じる! (例:「子宮…は何ていうのかな? そのまま漢字で読んでみようかな、“子宮(zǐ gōng)”?・・・通じた!」)

・動詞の活用がない! 

など、それまで英語しか学んだことがなかった身としては、純粋に新鮮で面白い言語で、それはもう熱心に学びました。

 大学で選択できる中国語の授業はほぼ全て履修、多い時は週に7コマを受講し、移動中も常に耳から教材を聞いていた、という中国語漬けの4年間でした。

 その時の講師は、全員中国から来た中国人、習うのは思い切り北京風の北京語で、巻舌音でアルアル言ってました(!)。

<台湾華語への切り替え>


20歳の頃、台湾人留学生たちと友達になったことで、「台湾華語に切り替えないと!」と決意したのですが、これが意外と難しい! 

・簡体字から繁体字へのシフト

・巻舌音も潰さないといけない

・声調すら異なることがある(例:フランス=法國は、北京語ではfǎ guó、台湾華語ではfà guó)

・何より語彙が思い切り違う!

 初めて台湾へ行った時、ヨーグルトのことを「酸(スァン)奶(ナイ)」と言って爆笑されたのは苦い思い出です(台湾では「優(ヨウ)格(グー)」)。

 台湾大学の図書館で、注音符号が入力できず、係員にピンインで入力したいと言ったら、「中国の小姐が来てるけどどうしよう」と言われたのも悲しかったなあ…。
 台湾で政権交代のあった2000年以降は、何度も渡台し、職場も台湾大使館になり、台湾ドラマや映画を見たりすることで、すっかり台湾華語の方に慣れました。

 今では、逆に巻舌音バリバリの北京語を聞くと背中がムズムズしちゃうし、簡体字も忘れ気味です…。両方を保持するのは難しいので、必要があったら学び直せばいいか、くらいに思っています。


 台湾華語は、台語から強い影響を受けています。文法的にも「我給你講~」、「她有沒有漂亮?」等、台語からきた用法が色々あります。 
 音韻的にも、よく聞くと1声-1声のとき、最初の1声を低く発音するなど、台語の転調規則を華語にも当てはめている人がたくさんいます。中国より全体的に音の高低が穏やかであったり、他にも色々な違いがあるので、両方学んで比較すると、とても面白いと思います。


 華語は、日本語母語話者にとって、言語的に距離が近く、学びやすい言語の一つです。台湾語や朝鮮語を学ぶ際の助けにもなるし(漢語音の推測がかなり楽になります)、なんと言っても話者人口の多い大言語の一つですから、一度学んでみる価値はあると思います。どうか楽しんでくださいね。

サポートいただけたらとても嬉しいです。どんなに少額でも、執筆活動にとって大きな励みになります。より良質の投稿や、書籍出版などの形で、ご恩返しをいたします。サポートどうかよろしくお願いいたします。