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ワンコ旅 犬連れキャンプに行った話 長野県

富士見高原貸別荘キャンプ場

マリンとミユとの暮らしが始まってからしばらくたち、おっとりしたお姉さんと、気が強くチャキチャキした妹という構図が見え始めてきた。

四六時中一緒にいるようなことはないものの、お互いがお互いを好きみたいで、犬に姉妹の概念は無いと思うが、人間でいう姉妹の関係性に見えて仕方がなかった。

これまでマリンとは3回キャンプに行っており、ミユは今回が初キャンプとなる。いきなり日本一広いドッグフリーサイトのキャンプ場、いきなり大阪から片道5時間の遠征となった。

富士見高原貸別荘キャンプ場は、雑誌などで紹介されているのを知っていたものの、利用するのは初めてだった。

1つ1つのサイトが広大で、それぞれが柵で囲まれたドッグフリーサイトになっている。思う存分走り回ってもらいたい思いで、このキャンプ場を選んだ。

マリンにとってもミユにとって、初めての長距離ドライブ。
1時間おきに休憩しながら、のんびりと向かう。
休憩は、できるだけドッグランのあるサービスエリアを選んだ。

各サービスエリアでは、面白そうなツマミはないかと物色した。
高速道路で2匹は車に酔うことなく、順調に進むことができた。

小淵沢ICで降りるところを通り過ぎ、長坂ICで高速を降り、地元スーパーや中村農場でキャンプ中の食材を仕入れた。日程に余裕があるときは、ご当地食材を仕入れる事もキャンプの醍醐味の一つだ。

もうすぐキャンプ場というところでマリンが酔ってしまった。

キャンプ場の入り口でマリンと私だけ降り、散歩しながら受付棟まで行く事にした。森の香りをかぎながら、マリンはゆっくり歩いた。

受付棟につく頃には、マリンは元気になっていた。

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チェックインを済ませ、サイトに向かう。
今回、私たちはFサイトを借りることができた。

1サイトの広さはなんと800㎡もある。

横に長いサイトで、サイトの中でかなり高低差があった。

そして、サイトの中にいくつもの木があった。

フラットな場所が上段、下段にあり、間が傾斜でつながっている。

私たちは上段のフラットにテントを設営することにした。

サイトに車を入れ、柵を閉めたら、2匹のリードを外した。

マリンがプレイバウの姿勢でミユに話しかける。

その途端、2匹ははじかれたように体を寄せ合って駆け出した。

こんな姿を見たことがなかったため、驚くと同時に嬉しさがこみ上げてきた。

遠路はるばる来てよかったと思えた瞬間だった。

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見ると娘が松ぼっくりを集めていた。
焚き火の着火剤にするようだ。

もう春だというのに雪が降ってきた。

松ぼっくりに火をつけ、薪をくべ、焚き火をした。

中村農場のホロホロ鳥

犬が楽しめるキャンプ場を選んだが、もちろん人間の楽しみも忘れてはいなかった。

焚き火や炭火を使ったアウトドア飯と酒は、キャンプをするうえで欠かせない。

今回の目玉は、中村農場で仕入れた、ホロホロ鳥の白レバーだった。
これをソテーにして、ビールを飲んだ。

寒いので鍋も作った。
調味スープに、牡蠣と豆腐、白葱をいれたなんちゃって湯豆腐で、牡蠣の出汁が出て、怖いくらい美味くなった。

中村農場には、犬用のご飯も売っていた。
鶏肉のスープを温め、マリンとミユに与えた。

辺りが暗くなり、気温がぐっと下がり始めた。

極寒の夜

寒いので、子供たちと犬はテントに逃げ込んだ。

暖かい服を着せているつもりだったがテントの中でマリンの震えが止まらなくなった。底冷えがすごい。

備えてきたつもりだったが、それを超える寒さだった。

このままでは危険と思い、車中泊に切り替えることにした。

愛車の後部座席をフラットにし、マットや寝袋で部屋を作った。寝袋の上には借りていた毛布を掛けた。

さすがに車の中は暖かいようで、真凛の震えも止まった。

春とは言え、八ヶ岳の寒さを舐めていた。

極寒の朝

奥さんと娘と2匹の犬は、後部座席のベッドで快適に寝ることができたようだった。私と長男は、運転席、助手席を倒して、寝袋に包まって寝た。

寝心地はよくなかったが、寒いよりマシだった。

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朝を迎え、車の外に出た。
気温はマイナス4度で、見ると地面には霜柱がたくさん出来ていた。

奥さんたちが起きてくるまでに、火をおこしておく。

日が登り、少しずつ寒さが和らいできた。
マリンもミユも暖かく寝ることができたようだ。

朝の澄んだ空気の中、車から出てきた2匹はサイト内をうろうろ散策し始めた。

周りのサイトのほうに目をやると、静かな森の中にいくつか焚き火の煙が上がっているのが見えた。

快晴の富士見高原

私たちがキャンプをするときは、キャンプ場を拠点にして、周辺に遊びに行くことが多い。

この日は近くにある富士見高原リゾートに遊びに行った。

麓から天空カートという乗り物に乗って、山頂の高原に向かう。

犬も抱っこして一緒に乗った。

幸い天気が非常に良く散歩するには絶好のコンディションだった。

嗅いだことの無いにおいの場所で、あまり散歩で歩かないマリンがご機嫌で歩いていた。

天気が良かった事で、散策コースからは富士山や八ヶ岳が見えた。

きれいな景色をバックにして写真をとった。

私たちにとっては広すぎず狭すぎず、ちょうどいい規模の散策コースだった。

キャンプサイトに戻り、女子組と男子組に分かれて、順番に近くの温泉に入りに行く。

待っている組は、マリンたちと遊んで過ごした。

空を見ると、環水平アークと呼ばれる、水平の虹が浮かんでいた。

あとがき

このお話は、ミユが来て3ヶ月経った、2019年4月末のものです。

我が家の犬連れキャンプシーズンインを前に、思い出しながら、振り返りnoteを書いてみました。

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