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中間層ほど人口が減るだろう

低リスクで小金持ちを目指したあの頃

「小金持ちになれればいい」新人サラリーマンの頃、同期の言葉でした。”中流”とか”中間”を好む人々を、象徴する心理いや、真理かもしれません。

今も、低責任のまま中所得を願う方々は少なくないです。
本来だと、低リスクなら低リターンなはずですが、かつての日本、20世紀後半あたりは、低リスク中リターンが実現した時期があります。その頃の勘違いが今も続いているというか、親が子に、過去の普通を伝えてやまない。悲しむべき事実です。
私を含め、今が永遠に続くと思いたい、人間の弱さ愚かさと言えばそれまでですが。

どんな集団も、中間から衰える

20世紀だった新人社員の頃から思い出すと、一つの法則性が見えてきます。
コミュニティにしても、会社や組織にしても、国にしても、大きくなったり小さくなるのは、「中間」が増減するだけで、「上」「下」とされる層はそこまで変わらないんじゃないかと。

その時代や状況で、主流とされる仕組みや経路の中で生きる人々が「中間」といえます。
裏返せば「中間」であるがゆえに、依存する仕組みや経路が主流でなくなれば、対応できなかった人々から社会を去っていきます。どなたかご研究をされているかもしれませんが(ハッキリとは書けない内容かつ因果付けも難しいかと)、人口減の大きな部分が、この法則性で説明できるでしょう。

他者の器に乗り続ける以上、変化に弱い存在。「中間」こそ、リスクが高いのです。

決して低リスク中リターンなどではなく、高リスク中リターンでさえあることを。もしかすると冒頭でふれた同期は、中以上のリスクがあると覚悟して語ったのかもしれません。
お互いに在籍した会社も彼女の転職先も、往時の勢いはない。社名も変わり、上場も廃止された。若者に聞けば、両社ともに「知らない」とさえ言われるでしょう。

近藤が学生へ話していること

『有名大学の連中は、楽して有名な所に就職できる』など、中間(中流)への憧れとコンプレックスをいだくような学生がいれば、以上のような話をしてみます。
私など、新人の頃の会社が三つに分かれてしまい、”古巣”の存在が消えたようなものですから、格好のネタが提供できます。まさに「中間」だけが放出された存在です。ついでに若手の頃、委託先の方々に嫌われた失敗まで話してしまいます。出資者でも経営者でもないのに指示を出せるという、中間の立場に甘えた恥ずかしい過去です。

みなさんも、過去の成功談よりも「これで上手く行かなかった」な話をしてみてはいかがでしょうか。
道は一つだけではない、あちらにもこちらも良いことも悪いこともあるみたいな。
それこそが、ホンマの多様性理解の第一歩やと、勝手に思っています。


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SDGs的なことを書いていると思いきや、情報社会関連、大学でも教えているボランティア活動などを書き連ねます。斜め視点な政治経済文化評論も書…

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