【2020 J1 12節】 横浜F・マリノスvsサンフレッチェ広島 マッチレビュー
1.スタメン
■マリノス
・4-2-1-3
・前節から3人変更
■広島
・3-4-2-1
2.マリノスの狙い
マリノスが狙っていたのはライン間。
広島はボランチは積極的に前に出てくるが最終ラインはそれについてこないため分断されライン間が空く。そこをマリノスはうまく突けていた。
また広島の3CBはボールを受けた相手選手を前に出て潰しにくるため、背後を空けるシーンがあったがそこもマリノスは使えていた。
10:00~のシーン。
青山はマルコスを監視。左サイドから右サイドにボールが展開されたため広島の中盤の選手はスライドが間に合わずライン間が空く。
チアゴ→幅を取っている仲川→小池とパスがつながる。これに対応するため左CBの佐々木が前に出てくる。佐々木の背後のスペースに飛び込んだ喜田に小池からのパスが通りゾーン3まで突破。
17:13~のシーン。
この試合、マリノスのボランチにはハイネルが前に出て対応、ライン間にいるマルコスには青山が対応していた。
マルコスが降りると青山はマルコスについて行きライン間を空けてしまう。広く空いたライン間に偽SBの動きで小池が侵入。喜田からのパスを受ける。この後は仲川へのパスがズレて攻撃が終わってしまったが味方が空けてくれたスペースを他の人が上手く使えていた。
後半開始早々、46:55~のシーン。
マルコスがティーラトンからボールを受けるため降りてくる。これに右CBの野上が付いて来て背後が空く。前田が幅をとり茶島を引き付けているため、茶島と荒木の間には大きなスペース。そこに扇原が侵入し、ティーラトンからのパスを受け、クロスまでもっていく。
前半から人について来て背後を空けていた広島のCB。そこを上手く突いた攻撃だった。
今節のマリノスは、本来のマリノスの形である自分たちが動く事で相手を動かしスペースを作り、そこを使う攻撃が出来ていたと思う。
3.広島の狙い
広島の狙いは開始20秒から見られた。
茶島・柏の両WBが幅をとり、シャドーの浅野・ヴィエイラがハーフスペースに位置を取る。マリノスと広島のフォーメーションの噛み合わせで起きるサイドの数的優位を生かして、WBの選手がボールを持つとシャドーの選手がチャンネルラン。
シャドーの選手にパスを出し、クロス。中にはCFともう一人のシャドーの選手が待ち構える。
この広島の狙いで面白いと思ったのは浅野のチャンネルランの仕方。
チャンネルを直線的に抜けるのではなく、一回マリノスのSBの方に横の動きで寄ってから縦に抜ける。この動きをする事でオフサイドにならず抜け出す事ができる。またマリノスのCBと距離を取る事でフリーの状態でボールを受ける事ができ、余裕があるため正確なクロスを上げる事ができる。
早い時間帯からサイドで数的優位を作られ決定機を与えるシーンが何度かあったが広島の決定力に救われた。先制点を取られていたら、より難しい試合になっただろう。
4.ダブルボランチの変化 上下の補完関係から左右の補完関係へ
今節感じたのは喜田さんの攻撃意識が上がっているかもしれないという事。
今までは扇原が攻撃参加率高め、喜田は下がってリスク管理という構図だった。
扇原・喜田共にスタメンだった大分戦と今節のボランチの動きをヒートマップで比較してみる。
大分戦
(左:扇原 、 右:喜田)
(左→右に攻撃)
大分戦は扇原が攻撃面で左右に顔を出し、喜田は下がり目のポジションを左右で取っている事がわかる。
今節
(左:扇原 、 右:喜田)
(左→右に攻撃)
(参考:SofaScore)
元のポジション通り扇原は左、喜田は右にポジションを取っている事が多く、右サイドでは喜田も高いポジションを取っている事がわかる。
喜田が攻撃参加している時は扇原が下がり、扇原が攻撃参加している時は喜田が下がりとお互いの関係性が良かった。
また左右の行き来が少ない(移動距離が短い)事がWG、SBと良い距離感でボールを回せる事につながり、また即時奪回につながった要因の一つなのでは無いだろうか。
5.最後に
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
今シーズン初の連勝。ここから連勝を重ねて首位に近づけるようにしたいですね!
まずは次の札幌戦。前回の対戦から日はあまり経ってないですが、やり返すチャンスです!絶対に勝ちましょう!
試合結果
横浜F・マリノス 3 - 1 サンフレッチェ広島
【得点者】
マリノス:44' マルコス・ジュニオール
60' ジュニオール・サントス
90 + 3' エリキ
広島 :53' レアンドロ・ペレイラ
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