世界が青に染まる日

 昨日、4月2日は世界自閉症啓発デーでした。全世界の人々に自閉症を正しく理解してもらおうと、国連が制定したそうです。2010年に行われた『ライト・イット・アップ・ブルー』というイベントをきっかけに、毎年世界各国のランドマークが青色にライトアップされているようで、昨日SNSには姫路城や東京タワー等が青く光っている写真が沢山載せられていました。私は青色が好きなので、画像に見惚れていたのですが、SNSを見ると、やはり自閉症や発達障害に対する理解はまだまだ甘いと感じました。

 そもそも、自閉症とは何か、と、聞かれて、正しく答えることができる方はどれくらいいるのでしょうか?恐らく、当事者でもきちんと答えられる人は少ないと思います。最近、大人の発達障害として、ADHDと共に取り上げられることが多くなってきてはいますが、それでもまだ分からないことだらけだと思います。私が知っていることといえば、心因性の障害ではなく、広汎性発達障害に位置づけられるということ、小児自閉症の人が飲む薬にエビフライみたいな名前(※エビリファイ)のものがあって、その薬を飲むとものすごくふらふらすることくらいです。多分、普通の人が持つ正しい知識は、もっと少ないのではないでしょうか。このイベントを、ただの『珍しい景色』で終わらせるのではなく、自閉症の方々の症状や苦しみを知るいいきっかけになってくれればいいな、と、思います。一朝一夕で解決するものではないけれど、少しずつ、当事者が生きやすい世の中になれば、と、思います。

 4月8日までのこの一週間は、発達障害啓発週間だそうです。目に見えないことからなかなか理解が得られず、さぼりだと決めつけられて辛い思いをしている人が沢山います。私は、目の悪い人が眼鏡をかけることができるように、社会になじめなくて困っている人が当たり前に補助を受けられる世の中になることを願っています。みんな違って当たり前なのです。今はSNSという便利なツールがあるので、当事者の叫びに一度目を通してみてください。理解できなくても、まずは知ることが、世の中を少し良くする第一歩です。