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人生

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人生について徒然なることを徒然なるままに書いています。
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#暮らし

苦くて甘い「乾杯」を、一緒に。

あのお酒とあの思い出ハタチを迎えてから10年が経った。10年もあれば、大学や地元、会社や旅先でのいろんな「お酒」の思い出がそれなりに降り積もっている。 学生の懐にもやさしい値段の飲み放題のお店で、おそるおそる飲んだカシスオレンジ。だだっ広い河原でバーベキューをしながら、喉に流し込んだ缶チューハイ。寒い冬の恒例だった誰かの家での鍋パーティーに、必ずといっていいほどあった梅酒。たまに帰る実家で「せっかく季世が帰ってきたから」と、家族が用意してくれていた地元の日本酒やワイン。社会

果物と愛情表現

果物の美味しい季節になった。ぶどう、柿、梨、いちじく。果物はもともと好きだが、秋の果物は殊の外すきだ。もうそろそろりんごも出てくるだろう。 りんごというと、わたしはいつも子どもの頃の朝食を思い出す。実家の朝食にはほとんどいつもりんごが出た。幼かったわたしに、姉はいつもりんごの皮をむいてくれた。 「うさぎさんがいい!」 そう言うわたしに、たまに少しめんどくさそうな顔をしながら、器用にりんごのうさぎさんを作ってくれた姉。 この記憶があるからか、わたしは誰かに果物の皮をむい

あなたはブレーキ派?アクセル派?

「疲れてる?」 ここ数日、何人かにそう聞かれた。わたしとしてはそれほど疲れている自覚はなかったのだが、そう聞かれて、ふっと五感全体を自分自身に集中させたとき気がついた。 「あ、わたし、割と疲れてるな」 昔からそうなのだが、わたしは自分の疲れに無自覚だったり気がつくのが遅かったりする。一度集中し始めると、なかなか止まらない。学生時代も、レポートや卒論が波に乗り始めると、文字通り寝食を忘れて12時間くらいぶっ続けで平気で没頭していた。 社会人になっても然り。何かに集中し始

理想のお葬式のこと

お葬式、というものにここ何年も参列したことがない。亡くなったことを後からご連絡いただいたりとか、体調的にどうしても足を運べなかったりだとか。だから、大体は後追いで故人にご挨拶に行くことが多い。 今日ふとある曲を聴きながら、唐突にこう思った。 あ、この曲、私のお葬式で流してほしいな。 葬儀の折に曲を流すのは珍しくもないようで、流したい曲ランキングなんかも出ている。この調査だと、1位は中島みゆきの「時代」。確かに葬儀で流れたら、ただ悲しみに暮れるだけではなく、それを受け止め

ほしいもの、失いたくないもの

 毎年、自分の誕生日が近づくと、「今年の自分へのプレゼントは何にしよう?」とあれこれ考える。お気に入りのデザイナーさんのアクセサリー?それとも隠れ家的お店の贅沢ディナーコース?いや、プチ旅行にしようか。  ところが今年は、何か「トクベツ」なことをしようという気持ちがあまりわいてこない。「ほしい!」と熱烈に思うものやコトが今のところ取り立ててないのだ。  それは今の暮らしに満ち足りているからかもしれない。だから、「今の暮らしがあること」自体が今年の自分への贈り物なの

レベル別 #私の回復じかん

 soarというメディアで、自分の心身の回復や癒やしのためにしている習慣について、ハッシュタグ「#私の回復じかん」を付けて紹介するというキャンペーンをやっている。 ■レベル別・私の「回復じかん」。 せっかくなので私の「回復じかん」についてエネルギー消費レベル別で書いてみようと思う。レベルについてはこんな感じ。 ・数字が上がるごとにちょっとずつ気力・体力や道具が必要になる。 ・なので、Lv1が超省エネ、Lv2は省エネ、Lv3は通常…という感じ。 ・今回、それぞれにかかる

決戦は何曜日?

 ドリカムの『決戦は金曜日』は言わずと知れた名曲。木曜や金曜にこの曲を聴く人も多いのではないだろうか。1992年発表のこの曲は、30年近く経つ今でも全然古びない。 この夜が だんだん 待ち遠しくなる はりつめた気持ち 後押しする この夜を どんどん 好きになってくる 強大な気持ちが 生まれてる  私の友人は木曜や金曜になると『レ・ミゼラブル』の『One Day More』を聴いて士気を高めるのだとか。この曲ではいろんな登場人物が入れ替わり立ち代わり歌っているのだが、印象的

折り返す2019年

 7月の予定がどんどん埋まってきた。そろそろお盆休みの過ごし方も考えなくちゃな、という今日この頃。はたと気づいた。 2019年も半分が終わる。  なんだかものすごくあっという間だ。短かったような気もするし、長かったような気もする。  私はずっとマンスリー・ウィークリーがセットになったHIGHTIDEというメーカーの手帳を愛用している。1年につき1冊、今数えてみたら手元には8冊手帳があった。つまり愛用歴も8年目を迎えることになる。  最初に使い始めた2012年の今日、私

付喪神を目指して

 修理に出していた靴の受け取りに行ってきた。履きやすさとデザインがとても気に入っているハイヒール。使用頻度が高いこともあり、かかとがすり減ってしまったので修理に出していたのだった。  学生の頃まで私は、「靴を修理に出す」という発想がなかった。安物ばかり買っていたせいかもしれない。ブーツもサンダルも大抵は1シーズンで履きつぶしてばかりだった。就活のときのパンプス然り。  社会人になって、少しいい靴を買うようになってから、靴を修理に出すという新しい習慣が私の人生に生まれた。い

「あなた」から「あなた」へ

拝啓 社会人1年目の私へ 【はじめに】「社会人1年目の私へ」というお題を目にした時、社会人になって5年以上経つ私は、正直なところ、あなたにとびっきりの先輩目線で激励のメッセージを送ろうと思っていました。そうして、14歳の時からずっと書いている日記の中で、社会人1年目の私−あなた−の記録を読み返してみた私は、当初の思い込みを深く反省することになったのです。 なぜかって?日記の中のあなたは、「社会人」という人生で初めての立場の中でもがき苦しみながらも、自分なりに悩みつつ、前を