NTT技術史料館で圧倒されてきました
(2024年3月訪問)
東京23区よりもちょっと西側(正式な地域名ってあるんでしょうか?)に行く用事があった翌日、直前までノープランだったんですがXか検索かで見つけたのがNTT技術資料館の一般公開。土日の公開はたまにしかやっていないらしく、急遽大学院時代の後輩(関東在住)に声をかけて見学に行きました。企業博物館大好きだし。
近くでお祭りもやっているのと、思ったよりも見学のお客さんが多くていい感じです。花粉を除けば。
電気機械式の電話交換機を動作がわかるように動かせる展示装置があったりして、ベテランエンジニアさんの説明を聞いて楽しみます。なんとなく通信分野にかなりお詳しいお客さんが多いような雰囲気。
1フロア見て友人と雑談して結構時間経ったから昼食どうしようね、なんて話していたら、実は見学済みの展示が全体の1/8程度と気付き絶句。午前で見終わったら都内でもう1件くらい博物館行けそうかなーという事前の見積もりがあっさり崩れました。
https://hct.lab.gvm-jp.groupis-ex.ntt/floorguide/pdf/floorguide.pdf
昼食後仕切り直し。交換機から始まって、ケーブル、電力、建設、ソフトウェア、電話機、…などレベルが揃っていないように見える単語を羅列してしまっていますが、通信に関わる様々な分野が網羅されています。私たち二人とも電気通信系学科出身なので、こんな授業とったよねぇ、なんかの昔話であっという間に時間が溶けていきます。
展示1区画ごとに大学の授業が1、2個(≠コマ)できそうな上に、それでも全然足りないことがわかってしまうんですよね。最後は心身ともにヘロヘロになりながらもなんとか全展示前を通ることに成功。結局開館直後から閉館直前まで、昼食除いて6時間くらいは滞在していました。
やはり勉強はしておくものだ。
人間が知恵を働かせた成果物を見るのが好きなので美術館や博物館によく行くんですが、「あ、これ受取側の自分のレベルが足りないなー」と思うことがどんどん増えてきました。若い頃は自分のレベルが低いので、何を見ても新しくてすごくて「うおーこれすげー」と圧倒されるし、自分のレベルが上がった気分になるだけで体験が終わっていたんですが、曲がりなりにも一応専門的な勉強を通るとそことそれ以外の分野での体験が違ってくるんですよね。専門に近いと、自分があれだけ勉強して積み上げていったさらにその先にこの展示があるのだ…と道のりの遠さが思い当たるんですが、専門外だとその道のりの具体的な段階がぼんやりしてしまうというか。
何を今更そんなことに気付いたのか!と言われそうでもありますが、そういえば自分の大学での専門に近い電気通信のみこれだけの質と量で展示した博物館って未体験でした。NTTはただの民間企業じゃなくて公社でしたね…
それなりに頑張って勉強したことでその道の果てしなさみたいなものが身に染みたわけですし、よくわかってない分野でもそういった果てしなさの先に今の社会が成り立っているんだな、と想像できるだけでも「あぁ、勉強した甲斐があったなぁ」と思うものです。
ということで、全国の学生の皆さん、しっかりと勉強しましょう!(笑