AFCアジアカップ2023予測振り返り

予測はこちら.

カタールの連覇,ヨルダンの躍進,日本のベスト8など,波乱の印象があったかもしれない本大会ですが,予測精度はどうだったのでしょうか.

予測精度の評価には実際に起きた回数と,それが起きると予測した確率の合計を比較します.提案手法での予測勝・分・負の合計はそれぞれ33.5, 10.6, 6.9でした.実際は33,10, 8だったので少しだけ上位を過大評価していた(予測した割には強いと思っていたチームが勝っていない)ことになります.が,その差は小さく統計的な揺らぎの範囲内です.大会全体通しては,「いつもこれくらいの番狂わせがある」の範疇でした.

提案手法とFIFAランキングを再掲します.FIFAランキングはその差から(予測勝率)+0.5x(予測引き分け率)の値を算出できるので,これを比較します.


左は日本がそれぞれのチームと対戦した時の(予測勝率)+0.5x(予測引き分け率)の値です.FIFAランキングが実力差を小さく見積もっていることになります.
日本対イランはどちらの方法でも日本の(ノックアウトステージでの)勝率57%くらいで,勝ち負け全然わからんなぁという実力差でした.結局「ベスト8で当たってしまったのが不運」でしょうか.

FIFAランキングと提案手法のどちらが適切だったのか,平均対数損失で評価します(小さいほうが良い)

図より,FIFAランキングよりも提案手法の予測が性能が良いことがわかりました.FIFAランキングは試合ごとにランキングポイントが交換される手法なのですが,実力の変化に対して交換量が追い付いていないことを疑っています.


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