いつかは何時か?

ケアマネさんから老健への入所をすすめられている。

一般的な老健の説明って、「入院してた方が自宅に復帰する前の練習というか準備のための場所」というもの。うちは今現在、自宅で生活しているんだからなぜ…?と思った。

直接ではないがご意見を聞いたところ、安全な移乗などの練習をするために一度考えてみてもよいのではないか、とのこと。それを言われると、ちょっと考えてしまう。


というのも、自宅内での転倒転落が続いているから。

今週の出来事をざっと書く。

月曜日:夜12時10分ごろ、ベッドから転落

火曜日:朝4時ごろ、ベッドから転落

水曜日:午後10時50分ごろ、ベッドから転落

木曜日:夜中2時半ごろ、トイレに行こうとして車椅子から落下

金曜日:なし

土曜日:昼12時ごろ、車椅子から落下


何がキツイって夜中に叩き起こされること。水曜日なんかはまだ起きてる時間だからよかったけど、2時だの4時だのに、階下からのガシャーン!みたいな音に叩き起こされるの、心臓にめちゃくちゃ悪い。あと単純に寝不足。

他に、私は一度寝入ると割と目覚めにくいんだけど、母は小さめな物音でも起きてしまうタイプ。夜中2時、3時に父がリビングで車椅子のロックを外す音とか、何か物を落下させた音なんかでも目が覚めてしまうらしい。これが続いたらどっちか体調崩すぞ…と戦々恐々しているところへ、冒頭のケアマネさんの言葉。心が揺れたのが正直なところ。


それから、これはもう1ヶ月近く前のことだけど、9月中旬~下旬に父がずっとお腹がゆるかった。普段あまりにも自力で排便できなくて週3回浣腸を使ってるくらいなんだけど、この期間だけゆるゆるだった。

もちろん本人も辛いし可哀相なんだけど、急にお腹痛いってなってもトイレに行くのに時間がかかる。ええと、美しくない話になりますが、3回失敗がありました。うち2回は私も居合わせたので、私はトイレの掃除、母はお風呂で父の体の汚れを落とす、と役割を分担。これも1回は夜中1時過ぎだったので、夜中1時半くらいからシーツ洗濯して、新しいシーツに変えて、下着もパジャマも全部着替えさせて…となったから、くたくたになった。土曜日だったからまだ救われたけど。

私が居合わせなかった1回は、平日夕方の出来事。さらに母も昼~夕方の勤務だった。帰宅して玄関開けたら、玄関すぐ横のトイレが汚れてて、廊下に汚れた下着が脱ぎ捨ててあって、父は全裸で車椅子に座っていたとのこと。

ごめん、本当にごめんだけど、こんなの一人で毎回対応してたら、心がもたないと思う……父も、「汚れた」→「脱がなきゃ」と思うんだろうけど、背中とか汚れてるのに無理やり脱ぐものだから、上着も汚れるし、なんなら背中の上部にまで自分で汚れを広げちゃってる。「次こうして」「先にこっちを脱いで」とこちらからお願いしても、基本全部無視されるから、余計にこちらもイライラしてしまう。


今までは、私も母も仕事があるから、長くて3,4時間一人になっちゃう時もあるけど、大丈夫だよね、という感覚だったけど、これらの出来事があって以来、出来る限り一人にしてはいけない、という認識が私と母の間に生まれた。母が平日夜勤務の時は、私が定時で猛ダッシュで帰る。それでもどんなに頑張ったって19時半くらいにはなる。帰宅して、玄関を開ける時が怖い。落ちてないか、怪我してないか、トイレを汚してないか…ごめんと思う気持ちもあるけど、やっぱり、怯えてしまう。


あと、前にもこれ書いたけど、母の仕事は曜日関係ないから、土日出勤もある。そうなると私は土日が制限される。今はそんなに外出するわけじゃないから、いいんだけど、家にいても例えば大きな音で音楽やラジオを聞いたり、DVDや動画に集中したりすると、父のたてる物音に気づかなくなるから、音をすごく控えめにするようになった。休みだけど、休んでるけど、物音がしたり呼ばれたりしたらすぐ飛んでいかなきゃいけない、のは、結構しんどい。


今もデイサービスやショートステイは利用させてもらってるけど、老健となったら生活の場所がまるっと変わるから本人も家族も負担が大きい。当然、かかるお金も増える。そこは私も出資して何とかするようにするけど、本人があの通り、教えてもらったこと・言われたことを素直にやろうとしないから、いくら老健で色々練習・訓練させてもらっても、家に帰ってきたら同じじゃないかなあ…と思う。

それから、これも本人にはとても言えないけど、ショートステイで父が不在の夜はほっとする…朝まで寝られる保証がある、と安心する。老健に入ってそれが3ヶ月続いた後に、また一緒に生活となったら、こちらがまた慣れるまでに失敗したりイライラしたり、してしまいそうでな……とても自分本位なそんな心配もしている。


ケアマネさんは言わないけど、今回老健の話が出てきたことについて、母は「いつか施設に入るってことも考えて、その予行演習みたいな意味もあるんじゃないか」と言っていた。私もそのことは考えるけど、あまりにも大きな決断なので、何を決め手にしたらいいのか分からない、ということは母にも伝えている。

自分の人生だったら何を決めたって最後は自分に責任があるけどさ、人の、ましてや親の人生について自分が決定を下す日が来るなんて、荷が重い…まあ、結局まだ覚悟が出来ていないってことだな


いつかは来るんだけど、いつかって、何時なんでしょうね

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