あしたはあしたの、ばあちゃんと。
母方の祖母は沖縄出身で、
幼い頃に母を亡くし、父は消息不明、
親戚の家で育ったらしい。
14歳の頃、海を渡り、
たったひとり本土に働きに出たと聞く。
当時、沖縄出身者は家を借りるのも
大変だったらしい。
そんな厳しい中、少女がひとりで
どうやって生き延びて来たのか、
詳しいことは誰も知らない。
ただ分かっているのは、
ばあちゃんの尻がそれはそれは
大きかったので、
幼かった従弟が動物園のカバを見て、
「ばあちゃん」と指さしたこと、
一人称が「わし」、二人称は「おま