2018.7.23

 本当に、真っ白。
 頭の先からつま先まで。肌も、唇も、瞳も、爪も。服で隠れて僕に見えないところも真っ白なのだろう。
 これだけ真っ白なのだから、きっと心も魂も、脳も真っ白なのだろう。

 その真っ白を、僕が知る世界で例えることができない。
 柔らかいシルクだとか、漂白されたシャツだとか、朝露に濡れる花だとか、夏の入道雲だとか、封を切ったばかりのノートだとかとは、絶対違う。
 緊張した堅さと、冷りとする感じ。
 でも柔らかい肌や髪の下には、おそらく微熱がある。

 僕はその真っ白を、僕の知る世界で言えば、「純白」と名付けられるのではないかと思った。

 たぶん、他の人には通じないだろう僕だけの「純白」。
 僕はそうやって、自分の世界を作り上げていく。


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