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依怙贔屓

私は他人に対して好き嫌いがはっきりしている性格で
えこひいきもしがちだった。
他人が私に対して よくないことをしても
好きな人ならゆるす。
嫌いな人ならゆるさない。
そんなことがよくあった。

以前、その当時大好きだった友人が引っ越しをすることになり片付けの手伝いをした。
ゴミがつまった段ボール箱の中に私があげたものが捨ててあった。
私はその段ボール箱をごみ処理場まで運んだ。
その友人が好きだから
モヤモヤした気持ちを ないことにした。

私は歳を重ねて人間関係が煩わしくなり
他人との距離を前にも増してとるようになった。
今は困ったことにごく少数の人を除いて
誰のこともあまり好きではない。

そんな私には変化があった。
えこひいきをしなくなった。
それとも、えこひいきをしなくなったから
人嫌いになったのか。
どっちなのかはよくわからないけれど
好きな人に対しても、本当の自分の気持ちをごまかすことをしなくなった。
今の私なら 引っ越しを手伝った時の
あのモヤモヤした気持ちをなかったことにはしないだろう。
他人に対して冷静に、ある意味平等に判断できるようになった。

えこひいきをしないし、されなくていい。
えこひいきされている誰かのことを気にすることもしない。
特別扱いなど、えこひいきする人の個人的な価値観によるものでしかない。 
そんなものから離れると
人生、ちょっと楽になる。




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