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曇り空相応

毎朝、雑多な看板を見ながら8号線を走って仕事に向かう。
この風景によく似合うのは薄曇りの空。
完璧な青空は、「行きたくないよね、仕事。」
そう言って私の邪魔をする。
曇り空がちょうどいい。
「まだマシな仕事」に向かう憂鬱と
「住むにはまだマシな場所」の風景が空の色と馴染んで
それ以上後ろ向きな考えにならずにすむ。

幸せかと聞かれたなら、「幸せだけど・・・。」と答える。
不幸かと聞かれたなら、「不幸ではない。」と言い切れる。
「幸せでもないけれど、不幸でもない。」そんな答えがあるのかな・・・。

「私は不幸ではない。」と言い切れる幸せ。

「それで十分じゃないの。」と、独り言をつぶやいて
予報では午後には晴れるはずの空を見た。

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