私にヨガの先生はできません!【第三話】もしも、インストラクターだったなら
【第三話:もしも、インストラクターだったなら】
「あ、入会に興味ある方、いらっしゃいました。私、まだ手続きできなくて……。お願いできますか?」
天野さんはそう言いながら、カウンターに視線をやった。
そこには、ダークグレーのニットワンピを着た二十代後半か三十代くらいの女性が座っていた。
カウンセリングシートへの記入が完了したようで、あたりを恐る恐るうかがうように天井や壁へと視線を向けている。
「まかせて。あ、あと三十分くらいで遅番のスタッフ来るからね」
基本は、三人体