私が尊敬する人　#09

尊敬に気が付く瞬間、相手が特別なことをしたとき？
それとも日常的に何かをしていることに気が付いたとき？

仕事用の携帯のLINEトークをスクロールしていてみつけた
今日はとある作品で出会った助監督のＴちゃん

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とあるドラマ作品を担当することになった
もともとバラエティ畑で育ってきたので
ドラマ経験は少ない方です

そんな私でも一発で「この人はデキる人だ」
と気が付く瞬間がありました

撮影準備期間からある程度直感ははたらいていたのです
とても元気でニコニコしている女性なんですが
ハッキリ物事を言わねばならない時はビシッとしています
でもね、そういうことだけじゃなかったんです

撮影にはいるとＴちゃんはハッキリした色の服や
ヘアアクセ、眼鏡などをかけてくるようになりました
普段裏方スタッフは見切れやガラス・鏡の反射などを気にして
黒や紺など暗めの服を常に来ているイメージがあります

でもＴちゃんは真逆

おしゃれさんなんだなと思っていました
そのはっきりした色の服たちでも仕事に支障は
全くありませんでした

デキる女だと気が付いたのはとある撮影の日
その日の撮影は…たくさんのエキストラさんが参加してくれた日でした
先輩の助監督さんがね教えてくれたんです

Ｔは、エキストラさんが初めて見る人
自分たちの動きに指示を出してくれる助監督さんが
一瞬でわかるようにエキストラさんが多い日ほど
ド派手な色の服を着てくるんだよ

ハッとしました
確かに私たちにとって、役者さんたちにとって
顔を観ればわかる助監督のＴちゃんでも
撮影当日だけくるエキストラさんにとっては
現場にいるたくさんのスタッフさんの中で
どの人の指示に従ったらいいのか一発でわかることって
重要なことだと思いました

そうすることで、現場がスムーズに進むんです
彼女が声を出すとみんな視線を向けるのです

そしてＴちゃんや先輩助監督さんたちの行動で
私が感動したことがあります

エキストラさんたちに動きの指示を出すときに
まずその方のお名前を聞くんです

普通のことだと思うでしょう？
現場で初めましての方々が50人近くいて
お名前を確認して、どう動いて欲しいかお願いするんです
丁寧に、的確に、スピーディーに
そして、二度目のお願いをするときは
ちゃんとお名前を言ってお願いするんです

服の色や、眼鏡などの特徴で呼ぶこと
立っている位置でどの人かお願いをする
普段はそんなことの方が多いんです

昨今、撮影現場には撮影現場に興味があって
ボランティアエキストラとして参加してくださる方が
ほとんどなのです
Ｔちゃんたちチームのような撮影現場だと
今まで見てきた現場の中で一番的確に動いてくれるんです

指示を出すことへの責任感

そんな姿がすごく誇らしかったです
またいつか彼女たちと仕事が出来ればと思っています

みならわなくては
みならわなくては