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ピースアートマスク発売スペシャルインタビュー|宮谷泰平さん-後編-お仕事「あられ」製造のこと

ピースアートは、障がいのある人が描いた作品を商品化する広島発のプロジェクト。この度、ピースアートの新商品としてマスクが発売されました。商品はもちろん、コンセプトも魅力的なピースアートのマスクを、こんこんとしても盛り上げたい!ということで、原画を提供された新 三千代(あたらし みちよ)さんと宮谷 泰平(みやたに たいへい)さんにお話しを伺ってきました。

初回は宮谷さんへの1日密着取材。宮谷さんの職場である就労センターあっぷにて、アートについてお話しを伺った前編につづき、後編では、お仕事の「あられ製造」の取り組みをご紹介します。

ピースアート
「ピースアート」では作品が美術的、芸術的価値によって評価されることにとどまらず、商品となり流通していくことや、日常生活の中に溶け込むことで、創る人も、見る人、買う人、使う人にとっても、豊かな暮らしを実現できるきっかけでありたいと考え、障がいのある人の芸術活動の支援活動を続けておられます。
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運営:株式会社ニューズアンドコミュニケーションズ
社会福祉法人ひとは福祉会 就労センターあっぷ(生活介護・就労継続支援B型)
平成12年「就労センターあっぷ」は、仲間たちの働く場所として「給料アップ」を目指し、甲田町で産声を上げました。
「食品製造」、「アグリサポートひとは」、ひとはの文化(アート)を発信する「3番のりば」の3つの事業からなり、安芸高田の地域づくりにも積極的に参加しています。

〒739-1103 広島県安芸高田市甲田町下小原 222-2
電話0826-45-7171 fax 0826-45-2822
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 とんかかあられ

就労センターあっぷ(以下「あっぷ」)の食品製造では、地元、安芸高田市産のもち米を使った4種類(しょうゆ・しょうが・のり・サラダ)のあられを製造しています。「とんかか」とは郷土芸能である神楽のお囃子のリズム。地元に因んだ「とんかかあられ」は、道の駅を中心に安芸高田市のお土産として販売されています。

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とんかかあられ

「とんかかあられ」の作り方について、担当職員の益田博之さんに伺いました。

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益田博之さん 好きなあられはしょうが味

益田
意外に思われるかもしれませんが、商品になるまでに1週間ほどかかるんですよ。

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1週間!結構時間がかかるんですね。

益田
はい。(笑)まず、お餅をつきます。

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そうか、そこから…。

益田
ついたお餅を型に入れて、2日間寝かせます。硬くなったお餅を、機械を使って1~2mmにスライスし、丸1日乾燥させます。これが第1乾燥ですね。翌日、天候を見ながら半日ほど乾燥させるのが、第2乾燥。第2乾燥が済んだら、また1日寝かすと美味しいあられに仕上がります。

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ここまでで4, 5日かかってますね。

益田
ね、結構かかるでしょ。(笑)そこから、炒って、味を付けて、最後にまた焼き締めたものを袋詰めして完成です。今日は味付けの工程を行います。

ある日の「おかき製造室」

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始業開始の9時45分を前に「おかき製造室」に続々と仲間が入ってきます。来た人から手洗い・消毒・前日の片付けを済ませ、朝の会がスタート。

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みんなでラジオ体操

朝の会が終わったら、さっそく仕事にとりかかります。今日はサラダ味の味付け作業なので、油と藻塩の計量から。宮谷さんは油の計量を担当していらっしゃいました。

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1g単位でぴったり計測

計量した油と藻塩を混ぜ合わせ、前日に炒ったあられと合わせます。

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味が全体に行きわたるよう、丁寧に

こちらも炒る時間は砂時計できちんと計り、商品として品質が一定になるよう工夫がされていました。

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味付けされたあられは、天板の上でならしてオーブンへ

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味ごとに決められた時間で焼き締めます

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サーキュレーターで冷ましたところで、味付けの工程は終了です

宮谷さんってどんな人?

一緒に働いている職員の奥田照子さんに宮谷さんのことを伺ってみました。

奥田
宮谷さんは、周りの状況をよく見てくれますね。職員の仕事なんかもよく見て覚えて下さるので、こちらも「ちゃんとしなきゃ」って背筋が伸びます。

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確かに、宮谷さんを見ていると実際によく目を動かしているのがわかりました。

奥田
宮谷さんのすごいところは、よく見て、よくわかっているけど、何でも自分でするわけじゃなくて、周りの人をちゃんと待てるところ。自分が自分がっていう感じの方じゃないですね。丁寧で、スピード感もあって、周りの人にも良い刺激になっているようです。

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どの職員さんに聞いても、宮谷さんの周りを見る力のお話しをして下さいました。積極的に動く宮谷さんに助けられている仲間や職員さん多数…!宮谷さん、社会人として尊敬です!

 宮谷さんに聞いてみた

午前中の仕事がおわって、ちょっと休憩中の宮谷さんにお仕事のことを聞いてみました。

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おかきの しごとは どうですか?
たのしいです

どんなところが たのしいですか?
あじを つけるのが たのしいです

なに あじが すきですか?
サラダ

わたしは しょうが が すきです

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と書いたところで、親指を立てて「いいね!」というジェスチャーをして下さいました。

宮谷さんも携わる「とんかかあられ」は、縄文あいすひとは館オンラインショップまたは3番のりばのminneにてご購入いただけます。手間暇かけてつくられた美味しいあられ、いかがですか?

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一人でも多くのお客さまに「こんこん」と気軽にノックしてもらえますように。
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