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我が子が「普通じゃない」と、いつ“確定”できるのか

自分の子供が、「“普通”の範囲に収まっていないのではないか」と疑問を覚えることはないだろうか?

わたしは、あった。
どの子も、どの学齢でも感じることはあって、長女の時は一般的な学齢に応じた成長の説明資料にかなり目を通して確認したし、それ以降の子たちは、そうして培った一般的な成長軌道みたいなものと、長女の当時の発達とを比較をしたりみたりして、気になった時は注意深く観察しているつもり、だった。

現在、真ん中の長男はADHD疑いで通院している。

「普通の範囲から“明らかに”はみ出ている」と確信したのは、3年生の6月に担任から掛かってきた電話だった。

「友達とのトラブルが多く、怒ったらクラスから飛び出してしまい授業に参加していない」

電話をいただいた時には既に、それが常態化しているような口ぶりで担任は言った。本人はもともと学校での出来事を多く話す子ではなかったし、全く寝耳に水だった。授業に出ていない?いつからですか?もう何週間か経ってはいますね、5月の下旬くらいからですね。1日に何コマか受けられない授業がある状態です、と。

その後は坂道を転げ落ちるように状態が悪化していった。はじめは友達とのトラブルが多かったが徐々に担任とのトラブルも増え、より深刻化した。言うことを聞かなくなり暴れまわり、収拾がつかなくなった学校から「迎えに来てください」と呼び出されるようになった。秋には「危険だから」という理由で、毎日両親が学校に行き、彼を見守ることになった。

同時期に、区の発達検査の申し込みや病院情報を探し、今に至っている。


それまでも、「ちょっと違うな」と思うことはいくらでもあった。

歩けるようになった後は、興味あるものを見つけると両親の手をすり抜け、磁石で吸い寄せられるかのように向かっていった。
呼んでも振り返らず、当然危険な目にあったこともあった。
対象物に集中していると、親が見えなくても平気そうだった。
乳児期から大人が好きで、両親でもない大人の膝に座っていた。
おしゃべりできるようになると、好んでお友達の親と話すようになった。

5歳ごろから本格的に同学齢の友達と遊べるようになると、2人なら仲良く遊べるのにそれ以上になると口論や手の出るケンカのトラブルが増えた。
遊ぶ時間を延長するために様々な条件提示をして交渉するようになった。

機会があるごとに先生や先輩ママさんに相談したり、検診の時に小児科でエピソードを話してみたりしたけれど、「(発達検査のようなものを)受けたほうが良いというほどのことではなさそう」「男の子なんてそんなものよ」と言われ、確定には至らなかった。

子供は一人一人違っているし、長女と長男は全く性格が違う。性別の差もあるかもしれない。モヤモヤしながらも、行動に移すことはなかった。

一般的には小学3年生になるまで「気づかない」のは遅いようだった。
もっと早くから介入し、得意不得意を理解し、必要があれば投薬することによって生きづらさを回避しやすくなるのだとか。

違和感はあったはずなのに、どうして早く手続きできなかったのだろう。と、今になっては思う。
しかし日々の子育ての中では、「この子大丈夫かしら」と思うことがあったかと思うと、「もうこんなこともできるようになったのね」と驚くようなこともあったりして、実際には親の独断で“確定”に至ることは非常に難しいのではないかと思う。
客観的な観察者として先生がアドバイスしてくれることが、確定への近道だと思うけれど、様々な反応の親御さんが多い中で、よほどのことがない限りは先生もリスクを負ってまで「お調べになってみては」と言えないだろう。

私の場合は、自分の子供に問題があるかもしれない、という事実を突きつけられることの恐怖より、彼に何が起こっているのか、どんな情報でも欲しいと思う気持ちの方が強かったから、確定後の行動はとても早かった。

このことは現在進行中なので、またどこかで書こうと思う。

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