病気は、みんな違ってみんな悪い

僕の妻は社会不安障害です。


SNSには「コレでうつが治った」的なものがけっこうあります。

大きく分けて2種類あると思っています。

1つは、「その方法を教えます」といって本やセミナーや宗教へ誘導するガチのヤバいヤツ。

もう1つは、シンプルに自分やその周りで実際にあったことを報告しているだけのもの。

前者は言わずもがな近づかない方がいいのですが、やっかいなのは後者の方で。

もちろん、その方の症状が改善したことは喜ばしいことなのですが、その改善報告を見て、「こうやれば治るんだってさ」「なのになんでやらないの?」って言われがちです。

正直僕も妻に言ったことあります。「運動した方がいいんだってさ」とか。

しかし、精神障害の場合、同じ診断名が付いていても症状や対処方は人によって全く違うものなのです。

「うつには筋トレが効く」なんてものもありますが(半分はネタだと思いますが)、そもそも運動が嫌いな人にとってそれは苦痛でしかなく、むしろ症状が悪化しかねないことです。

「おいしいものをいっぱい食べなさい」という、一見その通りだと思えるようなことでさえ、食べる→太る→落ち込む、という結果になる場合もあります。


とにかく言えることは、”外野がアドバイスするべきではない”ということです。

治療に関しては、本人と担当医さん、の2人に任せるしかないのです。
夫である僕でさえ”外野”です。

精神科医の人や心理カウンセラーの人がSNSで「○○して~~して■■した方がいいですよ~」というのもあくまで一般論に過ぎません。

外野としてできることは、共に歩む、くらいのものです。

無力であることを受け入れなければなりません。


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