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令和時代の新しい幸福論

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私の思う現代女性の生き方/考え方をまとめています。
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#女性の生き方

結婚したくなかった私が、ゼクシィに掲載された話。

年を重ねるにつれて中途半端なこだわりなんか持つもんじゃないなあと思う。そしてそれを公言するのは尚更やめたほうがいい。後々手のひらを返す時にバツが悪いからだ。私はお恥ずかしながら、散々手のひらを返してきた。 19歳で一生処女を守っていくと決めたのも、20歳で絶対タバコは吸わないと思っていたのも、社会に出てからは結婚はしないし、仮にしたとしても結婚式なんかあげない、子どもなんて欲しくないし、きっと可愛いと思わないだろうと決め付けていたのも。 そういうのを公言している手前、『こ

専業主婦になって“家族はチーム”が腑に落ちた

ついにロンドンに引っ越した。 1年前の今頃は京都に帰省し、ちょうど妊娠2ヶ月目で妊娠の報告を家族にしたんだった。食べづわりがはじまり、お腹が空くと気持ち悪くて耐えられないなか、うだるように暑い京都を夫と2人で散歩した。アカツキコーヒーのレモンパフェ、かねよのきんし丼なんかを食べ、南禅寺の水路閣を見に行った。あれから1年経って私たちは3人家族になった。 妊娠からはじまったプロジェクトの完結2020年8月15日16時過ぎ、ヒースロー空港で娘と夫を会わせた瞬間、この1年にも及ぶ

離れて暮らすうちに”夫婦”がゲッシュタルト崩壊した

ゲシュタルト崩壊(ゲシュタルトほうかい、独: Gestaltzerfall) とは、知覚における現象のひとつ。 全体性を持ったまとまりのある構造(Gestalt, 形態)から全体性が失われてしまい、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象をいう。 ※ 昨年の11月に夫をイギリスに見送ってから9ヵ月会っていない。離れていても関係が薄まらずに続けていられるのは”夫婦”という肩書があるからだ。恋人ならそうはいかないかもしれないが、私たちの夫婦関係は法律によっ

娘 生後100日目によせて

ほっぺ垂らしながら安心しきった顔で寝てるお子を見ると、お母さんとして認めてもらえたようでちょっと自惚れる。 いつも機嫌を伺ったりゲップをさせたり、昨日とくらべて異変がないか目を凝らしたり、背中をさすって、蹴飛ばした布団を何度もかけなおして 育児と呼ぶには些細すぎる心遣いを私にもなんべんもかけてくれたんやろうな〜と、親心に気づかされた100日間だった。 我が子であることはさておき、何度見ても惚れ惚れする綺麗な寝顔にひとりほくそ笑んでしまう。雨音だ

しなっていこうぜ

早いもんで娘はもうすぐ3か月になろうとしている。 京都はとっくに梅雨入りしたし、紫陽花は最盛期を過ぎた。 誕生日に食べた大好きなブションの クレームカラメルとおめかしした娘 6月は誕生月だ。29歳になった。20代最後の歳である。 25歳くらいから年齢が止まってるような感覚だし、パッと自分の年齢が思い出せなくなってきた。もともと”誕生日お祝いアレルギー”の私だが、年を取るたびに自分の誕生日に関して余計に無頓着になる。誕生日を祝われるのがとにかく歯がゆい。嬉しいはずなのに、嬉

出産直後 私は人生で最も幸せで夢のような5日間を過ごした。

出産後、3週間が経った。 授乳服の胸元の縦に入ったスリットから、四六時中乳首が突出している生活にも慣れてきた。気づけば大体一日14回くらいは授乳しているので、出しっぱなしが効率がいい。授乳は楽しい。一秒でも長くこの時間が続いてほしいとすら思う。 この感覚を忘れてしまう前にnoteに書かないと、とはやる気持ちと、 いや今はこの生まれたての赤ん坊との時間を大事にしたい、1秒だって長く触れていたいし、目をそらしたくないという気持ちとの間で揺れていた。 気づけばこの記事を

母ではなくて、親になる

娘は2900gになった。3週間前は2200gだったから猛スピードでデカくなっている。もし予定日に出てくるのであれば3000gは超えてきそうな勢いだ。 予定日が早生まれと遅生まれのハザマということもあり、”できるだけ4月2日以降にでておいで!暗くて窮屈かもしれんけどあと2週間の辛抱や…”と、毎日おなかに声をかける。早生まれだと苦労するのかもしれない。大人になれば大した話じゃないけど、小さい頃の約1年の差でほかの子と比べて、体がちいさいだの、できることどできないことが明瞭だの、

結婚願望がなかった私が、結婚を選んだひとつの理由。

今日から正期産。いつ生まれてもおかしくないっていうけど、まるで時限爆弾、待ったなし。爆発するときは鼻からスイカと思うとなんだか緊張してきた。どれくらい痛いのだろうか…なのにこの期に及んで何の実感もわかないのがむしろ驚く。あと2,3週間で新しい人がお腹から出てくるなんて。同じ境遇を当事者としてそわそわしたり、やきもきできる夫が側にいないからだろうか。 昨年の11月に夫が海外駐在になりこの5ヵ月間、つまり妊娠期間の約半分を夫不在で過ごしてきた。彼は胎動も知らないまま海を渡っ

他人の懐を気にしながら食う飯ほど味気のないものはない

産休に入って1か月がたった。 久しぶりに地元京都で出会った学生時代の親友たちと、5,6年ぶりとかに会ってご飯を食べたりお茶したりする以外は、積読状態だった本を引っ張り出して読み漁ったり、京都にできた新しい飲食店やカフェを巡ったり、散歩をしたり、レシピを書いてみたりしている。 昨日は19歳で出会って約10年の付き合いになる男の親友と朝ごはんを食べにでかけた。京都の老舗料亭、和久傳がプロデュースするこじんまりとしたごはんやさんだ。東山白川沿いに構える店は間口はそれほど広く

スワイプから出産まで

京都に里帰りをして10日が過ぎた。 今日は分娩予約のため予め目星をつけていた産科で診察。京都では有名な産科で特にこだわりもなく、まあ老舗に任せとけば間違いないやろ論で決めた。 京都人御用達といえば聞こえがいいが、ほんまか嘘かは知らんけど噂によれば京都人の40%がそこで産まれているらしい。産科だけの私立病院で100年の歴史がある。 子どもの性別がやっと分かった。 東京で受診していた駅前の婦人科はいつもうやむやに、あるはずのソレをやさがししてくれはしなかった。 今

女の人が自分のためだけに生きられる時間は案外短い。

もともと記念日というものに無頓着な性分だけど1年前の2月23日、新天皇の誕生日であれば当分、結婚記念日は自動的に休みになるという打算的な家人の提案で決まった入籍日。同じ日の午前中、なんとなくプレ花嫁の気分を上げてみようと三宿の個人サロンへドレス試着に出掛けたんだった。 今思えばあの時はあの時で、結婚に向かう気持ちや自分なりの納得感を得るのに躍起だった。こうやって一年経ってまた違うフェーズになって、なんやかんや家族や親友に「結婚式なんてな、自分の幸せみに来い!ってな、わざわざ