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2.ロスとポキプシー

Season 4, Episode 10より

海外ドラマ『FRIENDS』をちょっと掘り下げて考える記事を書いています。
楽しんで頂けると幸いです*
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ロスは博物館に向かう途中に出会った女のコとデートする。
しかし彼女はポキプシー在住のため、遠距離恋愛に苦労するというエピソードだ(主に寝不足で)。
多くの人にとってポキプシーはあまり聞き慣れない地名だと思う。
かくいう私も全く知らない。
いったいどんなところなのか、知ってみればこのエピソードへの愛着がより深まるかもしれない。
そこで、どんな一体どんな街なのか、簡単にまとめてみようと思う。
(本当は「ロスが行ったのはどの博物館?」と題して、グーグルマップや物語中のヒントをかき集め博物館を特定してみたかったのだが、途方もなさすぎてやめた。)

まずは物語中で語られるポキプシー像をまとめてみよう。
チャンドラーに「田舎」だとジョークのネタにされる。
ロスの街から電車で2時間。
暗くひとけのないポキプシー駅に到着する電車。
駅を歩く人は皆厚手の上着を身にまとい……
なるほど、マンハッタンから遠くて寒い田舎エリアであることがよく分かる。
私の出身地(北国の小さな町)と結構似た印象。
しかし、電車が通っているのなら、ある程度栄えているのではないだろうか。
駅周りはホテルや商店街などが並び活気のある一方、少し奥に行くとぽつぽつと民家が並ぶようになり、畑や牧草地などが広がる……
そんな感じかしら(完全に自分の故郷のイメージ)。
もしポキプシーが酪農や作物栽培が盛んな土地なら、私は結構親近感が持てそうだ。

さて、実際のポキプシーはというと、
LA出身の夫に「ポキプシーって知ってる?」と聞くと
「なんかFRIENDSで見たことある。」との回答。
やはり西海岸の人間は東海岸のことには詳しくないのか。
ニューヨーク州ハドソン川沿いの地域には、崖の谷間を川が流れる絶景が広がっている。
その一帯はハドソンバレーと呼ばれ、ワイナリーやレストランで栄えているのだが、その中心にある街がポキプシーらしい。
自然豊かな公園や名門ヴァッサー大学、一昔前の邸宅などで有名な街、とのこと。
なんだか上品な雰囲気だ。
ポキプシーはダッチェス郡に所属しており、なんと郡庁所在地で、郡内では人口最大の都市だという。
私の故郷よりも全然都会ではないか……
これでもチャンドラーの言う通り「田舎」扱いされるとは、
少し信じがたい。
しかし、マンハッタンと比べてみると、面積はほぼ同じでも人口はたった40分の1。
観光サイトに「大自然の絶景」や「都会の喧騒から離れてリラックスを」と書かれるくらいなので、やはり田舎と言われるのだろう。
ちなみにポキプシーの気候は以下のように書いてあった。

夏は暖かく、湿度が高く、冬は凍えそうに寒く、年間を通じて一部曇りです。 1 年を通して、気温は -8°Cから 29°Cに変化しますが、-17°C 未満または 33°C を超えることは滅多にありません。
― Weather Spark 〈ポキプシーにおける平均的な気候〉―

寒そうな印象がエピソード中の映像と重なる。

そういうわけで、ポキプシーは私が想像していたよりもずっと都会だった。牧草が広がり人間よりも家畜の方が多い私の故郷と比べ、同じ「田舎」と言われる街にしてはとてもおしゃれで整っている印象。
マンハッタンから電車で2時間なら、息抜きに訪れるのにちょうど良さそうである。
もしかしたらロスも、ポキプシーの女のコとのデートを、初めは小旅行気分で楽しんでいたのかもしれない……

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