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落ち着く場所(2)

街歩きで見つけた些細なことを書いていこうと始めましたが、
今年の夏も暑すぎ、とてもじゃぁないが街歩きどころではないので、
お気に入りの場所、秋篠寺をご紹介します。
奈良・平城京エリアから北西に少し外れたところにある
奈良時代最後の官寺になります。

私はいつも、近鉄電車の大和西大寺駅を降りて、一旦、西大寺まで行き
住宅街を遠回りするように、近鉄奈良線を北に渡り秋篠寺へ向かいます。
住宅が並んだ間を抜けて、やがて畦道に変わり、再び古い集落に入ると
その向こうに南門が見えてきます。
創建時には、この門のさらに南側に「南大門」が存在したようです。

南門は、伽藍配置的には正面なのだけど、今は東門が正面になっています。
門の向うには、寺の境内とは思えないほどの木立が続いています。

門を潜ると木立の中に路が続いていて、入ってすぐ右側には
『東塔跡』があって、礎石が無造作に並んでいます。
そして左側には一面に苔が広がっています。
外の音は全く聞こえてこなくて、住宅地のすぐ隣とは思えません、
静かに散策することができます。

東塔の礎石群です。一段高くなっています。
西塔跡は、小道の反対側の苔の下に眠っています。
この場所は、雨の降った後に訪れると最高でしょうね。

元の「講堂」にあたる場所が本堂で、中には諸仏が並んでおられます。
諸技諸芸の守護神である『伎芸天立像』は特に有名で、。
他にも、『愛染明王』『帝釈天』『日光菩薩』『月光菩薩』など
等身大よりも少し背が高いですが、目の前に間近にお会いできます。
また、秘仏なので常時お会いできませんが『大元帥明王』が
大元堂に居られます。参拝客もまばらなので、ゆっくり時間が過ごせます。

本堂を横から眺めました。
大元堂の基壇の石積みは、丸くて見た目が可愛い。

と、一年と少し前に訪れた時を思い出しながら書いてみましたが、
本堂の、諸仏の並びとかお顔の記憶が曖昧になってきたので、
散歩できそうな季節になれば、また行ってきます。

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