ウェブトゥーン翻訳との出会い編
こんにちは、こむたんです。
2021年7月でウェブトゥーン翻訳をはじめて1年が経ちました。そこでこの1年で悩んだことや良かったことを、これから駆け足で振り返っていきたいと思います。
ウェブトゥーン翻訳との出会い編
私は2020年4月に会社を退職して、3ヵ月ほどニートをしていました。前職では生活に疲弊し体は壊れ気味で心は軽く病んでいたと思います。それから酒とたばこを辞めたり、人付き合いを調整しながら、数年ぶりに健康と心の平穏を取り戻していきました。
そんなある日、韓国の大学院時代にお世話になった教授から連絡がありました。「知り合いの翻訳会社が日本語の翻訳者を探しています。今後市場が大きくなりそうなウェブトゥーン業界です。もし興味があればトライアル(翻訳テスト)を受けてみないか?できれば韓国で勤務してほしい。」
要約すると、このような内容でした。
当時、韓国の生活に燃え尽きて帰国した私は、すぐに韓国に戻る気持ちにはなれませんでした…
が、しかし! 退職して体調も良くなり、再び人生を前向きに生きていこうと心がとても軽やかだったので、教授に「いつでも韓国に行けます!漫画には昔から慣れ親しんできたので、興味深々です。ぜひトライアルに挑戦させてください。」と返事をしました。
そこから数日して翻訳会社からトライアルの連絡が。そこにはトライアルの詳細と共に、漫画の画像が貼り付けられたエクセルファイルが送られてきました。締め切り日を尋ねると、「今日中にお願いしたい」という事だったので、たまげてノートパソコンを開きました。連絡があったのが昼過ぎ、提出したのは夜の9時前でした。
ジャンルは西洋の魔法使い系のファンタジーもの。今まで翻訳したことのないフランクな口調(セリフ)、かたい言い回しのナレーション(神話のような文体)、何の音なのかわからないオノマトペ(初見ではさっぱりわかりませんでした)、訳し方のわからないアイテムやレベルの単位(短時間で先10話ほど?読み進めてアイテムとレベルの設定を鬼確認)、そしてきわめつけは韓国語のタイトルの意味がわかりませんでした(翻訳会社に質問しても回答が得られなかったので、事情は伏せて作家さんのSNSに直接DMして確認しました…)。そうして数時間がむしゃらに翻訳した結果、後日後、幸運にもフィードバックとともに合格の連絡をいただくことができました。
そしてタイミング的にもすぐに作品をいただくことができ、合格の連絡とともにさっそく仕事が始まりました。最初は週に2~3話からの納品からでした。
しかし、最適な訳し方があまりにもわからない、オノマトペがわからない、そもそも何が言いたいセリフなのかわからない、というかわからない韓国語が多すぎる、誤訳をしてしまったらどうしよう、そして毎度のフィードバックで心がしばかれる、とにかく辛い…というスタートでした。
そこからひたすら翻訳作業と調べ物を繰り返しながら、自分なりの最適な訳し方や翻訳スタイルの研究を始めました。そして最初はアウトプットの意味を込めて、作成した資料の公開もはじめました。
そうしていくうちに、そもそも自分の作業ペースが速いのか遅いのか平均的なのか、もらっている単価が相場と比べて高いのか低いのか平均的なのか、全くわからず不安になっていきました。そこでSNSで情報発信をしつつ、色んな先輩方に少しずつ教えてもらいながら、不安を解消していきました。
と、ここまで書き進めてきたのですが、次回はウェブトゥーン翻訳の悩み編あたりから書き進めていきたいと思います!!
※追記 2023.07
こちらの記事を書いてから2年が経ち、翻訳フリーランス生活も4年目を迎えました。ゲーム翻訳を本格的に開始したり、言語ペア問わず色んな分野の方と交流させていただいたり、相変わらず翻訳の難しさを痛感しながらも、同時にその素晴らしさも大いに感じられるようになりました。これからは収入と経験実績をさらに積みながら、同じ道を目指す方の役に立ちたいです。落ちぶれず、腐らず、実りある自分の人生を。搾取大反対。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
※写真は韓国チャンウォンの屋台
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