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娘の不登校日記/15.奇跡の初日登校

中学校の入学式を無事終えた、次の日の朝。
親友が迎えに来てくれて、一緒に登校した。
あまりのあっけなさに驚きを隠せなかった。
娘が学校に行ったのだ。
不登校が当たり前の生活になっていたから、大げさではなく奇跡だと思った。
送り出したのはいいが、学校での様子が気になってしょうがない。
こんなに長く感じる一日は久しぶりだ。

昼過ぎ、疲れ果てた娘が帰ってきた。
早速どうだったか聞いてみた。
親友とバスに乗った時から心臓バクバクだったらしい。
教室では頭痛、発熱の症状がでて一日中しんどかったと。
娘には「よく頑張ったな。明日から無理しなくていいよ」と伝えた。
本心だった。
本当は行きたくないはずで、無理やり頑張って行ったんだと思う。

夕方ごろ、担任の先生から電話があった。
担任には小学校で不登校だったことは伝えている。
先生も登校したことに驚いていた。
そして、今日の様子を教えてくれた。
友達と会話もしていて、特に違和感はなかったそうだ。
オリエンテーションでしたカードゲームも楽しんでいた。
先生が明日身体測定があるので体操服を持ってくるようにクラスの生徒に伝えた時のこと。
娘が先生に話があると伝えてきた。
場所を移動すると娘がぽつり。
「実は、、、腕にリストカットの痕があるので、半そでは着れないんです。」
先生は長袖でもいいよと伝えてくれた。
そんな出来事があったことを教えてくれた。
担任の先生に自分で伝えたことにびっくりした。
先生の人柄も良かったのだろう。
これが男の先生だったらと絶対無理だ。
先生に感謝だ。

先生にも娘のフィードバックをした。
バス通の段階から心臓バクバクで頭痛、発熱で体調最悪の状態だったことを伝えた。
先生は驚いていた。
全くそんな素振りは見せていなかったらしい。
学校では気を張って普通を演じているのだろう。
そりゃあ疲れるよな。

次の日。
娘は朝起きれなかった。
声をかけてみるが、「今日は学校は無理」の一言。
やっぱりそうか、そうなるわな。
次の日もその次の日も学校に行けなかった。
結局、学校に行けたのは初日だけだった。
奇跡の一日だ。
そして中学校の不登校生活がスタートした。

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