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自分に今必要な画角を考える

 今日は日中うだるような蒸し暑さの中カフェが併設されている本屋さんに行った。本屋さんは行ってオススメされている本を読むだけで心理的に刺激になるのでとても好きです。そこで今日思ったことが今回のタイトル。
 みなさんは普段から画角を意識しているだろうか。
 そんなことを聞く自分は大体でしか画角を意識してきたことはなかった。
 例えば35mmより28mmの方がノールックでスナップした時に画角に撮りたい被写体が収まっていることが多いので28mmの方が使いやすいだとか、40mmで引いても寄っても撮れるだとか、ほんとその程度である。
 それはそれでライトに楽しむにはそのくらいが丁度いいのかもしれないが、もう少し具体的に写真を撮って作品を残したいと思った時、今自分に本当に必要な画角は何mmなのかを考えるべきだと思いました。

・写真を上手く撮ろうと考えた時、真似をしようと思った

 ある程度カメラを使って撮影するという経験を得てきて最近感じているのは、大体似たような構図、配置になりがちということです。マンネリと言っても良いかもしれません。恐らくこのまま撮ってるだけだと、カメラ歴だけ長くて実績が伴わないカメラおじさんになってしまうんだろうなと感じています。
 そこで考えたのが、有名な写真、絵画には有名な理由、人々に愛される理由があるはず、ということです。
 それを真似することによって、人々の記憶に残る写真、好かれる写真に近づけれるのではと思っています。

・本当に必要な画角は何mmか

 絵画の画角は何mmなのかはわかりませんでしたが、漠然と絵画で写っている範囲を角度に置き換えてみると110°辺りが丁度良いように思いました。
 これはあくまで個人の主観にはなりますし、絵画と言っても千差万別で、人物画であれば標準〜中望遠の画角などになるのかもしれません。ですが、風景などの絵画をネットや書籍で調べ(もう少し賢いやり方があったのかもしれませんが)、体感的に110°ぐらいの水平角の範囲が映れば絵画に近づけれると考えました。
 110°をレンズの画角で言うと凡そ15mmとなります。
 また、映画監督が多用するレンズの画角についても調べました、
 スピルバーグ監督やティム・バートン監督は21mm、ウェス・アンダーソン監督やデビッド・フィンチャー監督は27mm等、被写界深度の深さを利用するため比較的広角寄りのレンズを好んで使用する人が多くいることがわかりました。

 それで言うと絵画も被写界深度の浅い作品よりも被写界深度が深く描かれている作品の方が多いように思われます。フィンセント・ファン・ゴッホの『アルル、夜のカフェ・テラス』なんて有名な作品も被写界深度は深めです。
 モネの有名な作品である『印象、日の出』は、印象派らしい曖昧なニュアンスで描かれていますが、カメラの被写界深度の浅さとは別のものだと思います。
 輪郭を持たない曖昧さはありますが、それは画風によるものであり、レンズのボケの類ではないと思います。
 風景以外にも『アルノルフィーニ夫妻の肖像』といった、人物画でも背景は細かく書かれています。また、日本画でも富嶽三十六景等から被写界深度が深いことがわかります。
 著名な絵画をいくつか挙げました。
 絵画は当たり前ですが人間が描いています。人間の目にはボケという機能はないので(描くときは描きたいところを見てる=目が目標物に合焦している)、基本パンフォーカス気味になります。それは風景画だろうが人物画だろうが同じです。
 では、有名な写真作品はどうでしょうか。
 ロバート・キャパ撮影 『ツールドフランス』で街中の人々の姿を捉えていますが、これも被写界深度は深く、広角と思われます。
 国内の写真家では土門拳撮影 『近藤勇と鞍馬天狗(江東のこども)』でも下町の子供達の動きがパンフォーカス気味の絞り具合で撮られています。
 街中でのスナップを2作品挙げました。スナップの性質上動いているクルマや自転車、人物を瞬間的に撮るために被写界深度は深くしておく必要があります。
 また、画角も作品を見ただけですが、広めな気がします。これもまた被写界深度を深くするため、人の動きなんて予測できないのでなるべく広く深く撮るための工夫だと思います。

・結論〜作品作りのために広角レンズを買った〜

 しのごの書いてきましたが、現状の自分が撮った写真に満足いってないという気持ちがあり、広角単焦点レンズを手に入れることにしました。
 好きな写真という趣味で一度くらい入賞とかしてみたいと思ってしまったのです。
 今まであまりしてこなかったRAWのレタッチにも取り組もうと思っています。
 また、上述で書いたような絵画や映画についても色の組み合わせや構図といった観点から勉強を始めました。

 届いたレンズとその作例は次回記事にしようと思います。

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