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じぶんの薬をつくる⑥『無MU』鈴木祐さんを読んでみた

1年のうち300日が不調の自分をなんとかしたいと思いたち、坂口恭平さんの『躁鬱大学』と『じぶんの薬をつくる』を参考に自分の薬を作りはじめました。
プライベートでは一児の母、株式会社女子マネというオンラインサロンの運営サポートの会社の代表です。現在起業して5年目。もうすぐ6年目に突入します。

今日はこんな良書を発見しました。「無MU」
サイエンスライターの鈴木祐さんの本。適職の本など彼の本はほとんど読んでいます。

自分に活かせそうだ、と思ったところから紹介してゆきます。

どうして人間はこんなにも苦しんでいるのか

自分もよく考えるんです。どうしてこんなにモヤモヤ悩んでしまうんだろう、って。

人間だけが苦しみを拗らせている

チンパンジーは半身不随になっても、痛みに耐えながらも、笑顔を見せたりする。人間なら数年は苦しみが続く悲劇が起きても、不安で眠れない苦境に襲われても、動物たちは少しの間だけネガティブな感情を表すだけで、すぐ以前の状態に戻ります。

それはなぜなのか。

真の苦しみは二の矢が刺さるかどうかで決まる

このエピソードが印象的でした。(P,41)

生物が生き抜く過程では、ある程度の苦しみは避けられません。
様々な苦境は誰にも等しくおとづれます。あらゆる苦しみはランダムに発生し、いかなるちせいでも予測は不可能でしょう。これが「一ノ矢」です。

すべての生物は生存に伴う根本の苦痛からは逃れられず、最初の苦しみだけは受け入れるしかありません。
ところが、ここで多くの”人”は「二の矢」を放ちます。
例えば、あなたが前出のチンパンジーと同様の半身不随になったとしましょう。意識ははっきりしているのに首から下は動かせず、寝たきりのまま。
このケースにおける「一ノ矢」は半身不随による苦痛そのものです。身体が満足に動かせない最初の苦しみだけは、どうしても動かせません。
そして、あなたは続けてこう思うでしょう。
なぜ自分だけがこんな目に遭うのだ。家族はどうすればいいのか、介護ばかり受けて申し訳ない、もう人生は終わりだ・・・。
これが「二の矢」です。半身不随という最初の矢に反応した脳が様々な思考を生み、それに不随して現れた新たな怒り、不安、悲しみがあなたを貫き、苦しみは深まって行きます。

以上抜粋。

半身不随の極限状態までは行かずとも、二の矢は誰もが経験する心理だと言います。

・貯金が少なくなったことに対して(一ノ矢)、このままでは将来の生活はどうなるのか・・・(二の矢)

・夫と喧嘩をしたことに対して(一ノ矢)、こんな夫と結婚した私が不幸だ・・・(二の矢)

そして大抵、二の矢で終わらず、三の矢、四の矢と自分に矢をいてしまうそうなのです。

悩みを連想しながら繰り返し考えてしまう反芻思考

これを反芻思考というそうです。自分もどんどん落ちていってしまう時、この感情に巻き込まれています。

この感情のスタートになるのが、ネガティブ感情です。ただ、ネガティブ感情は悪いことだけではなく、自分にとって必要なものが満たされていない、不足を知らせるためのもの。

不足を知らせる事がなければ、人間はここまで生き残って来れなかったからなのです。だから、一概にネガティブ感情をだめだと押さえ込んでしまうのも得策ではありません。

ネガティブ感情にも役割がある

本書の中に、ネガティブ感情をリフレームしてくれる箇所があったので紹介します。(今日引用多いな)

怒り=自分にとって重要な境界が破れたことを知らせる
嫉妬=重油な資源を他人が持っていることを知らせる
恐怖=すぐそばに危険が存在する可能性を知らせる
不安=よくないものが近づいていることを知らせる
悲しみ=大事なものが失われたことを知らせる
恥=自己イメージが壊されたことを知らせる

本来なら、この不足を知らせてくれる感情がないと生き延びられないので、感情は必要。なぜ拗らせるかというと・・・引用が逆になってしまいましたが、この二の矢・三の矢を自分にハマって反芻思考をしてしまうから、ということでした。

1冊全部読んだのですが、思いの外冒頭のよかったところの紹介で今日は終わってしまいました。

明日、では、どうやって二の矢、三の矢を避けるのか、また続きを書いてみたいと思います。(もっと大きいニュースがあったらそちらになるかも)

ひとまず、良い本だったので、鬱々するかたや集中したい、というかたはぜひ読んでみることをお勧めします。


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