「一日」

すでに完結している事物の裸身、染みや汚れのような電信、見出されるのを待っている、天使のような間隙を、あなたが踏破した風景の膨らみを、もう一度辿り直すための絵が、静かに日に焼けている。

無表情な手が触知した棘、めくるめく諸価値、乾いた花弁の軽さが、火の中で崩れる、永遠の消滅のための音楽が、硝子の中に閉じ込められる。

一つの過ちから生ずる、数多くの帰結、擦り切れたあこがれを、流通する言語を、屠殺するための暗がり。飢えと渇きが刻まれた地図には、蜜の流れる川が──

顔は夜の中で輪郭を失くし、昼の光を溜め込んだ敵意がきらめいている。眠りからはみ出した悪夢が、泡のような隣人たちを塗りつぶす。美しい無関心に包まれて、僕の瞼は重くなる。世界を手放す眠りの時だ。

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