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気を付けよう!乳幼児の脱水


2019年5月号 


最近暑い日が続いていますね(;^_^)お外の気温が高くても元気いっぱいに遊んでいますが、お昼寝の様子を見ているとみんなぐっすり!暑さは体力を消耗しますね。今後夏になるにつれ、どんどん気温が上がり、熱中症のリスクも高くなってくる時期に突入します。乳幼児にとって、水分不足は大敵!!そのため、今回は乳幼児の脱水予防について、気をつけていきたいポイントを何点かお話しします(^^)/


<大人と子どもの水分量の違い>
 大人は体内の水分量は60%です。しかし小さい子どもは、生まれたときの水分量はなんと80%、乳幼児の場合は70%と言われています。代謝が活発であるため、気づかないうちにたくさんの水分を失ってしまうときがあります。

<水分を失うとどうなる??>
 一般的に、水分を5%失うと、脱水症状や熱中症などの症状(38℃以上の発熱、下痢、不機嫌、尿量減少、尿の色が濃い、皮膚、口、舌などの皮膚乾燥)が現れます。乳幼児の場合、大泉門という頭頂部の頭蓋骨の隙間が凹んでくることも、脱水の兆候といわれています。 また、10%失うと、筋肉のけいれん、循環不全などが起こりめまい、立ち眩みなどの症状が出現、20%失うと、死に至る危険性を伴います。 正常な状態であれば、水分が少なくなってくると、「のどが渇く」というサインが現れてきます。しかし、乳幼児の場合、それを十分に自分から訴えることが難しいため大人が気づいてあげる必要がありますね。 また、乳幼児は、大人とくらべて、まだ体温調整機能が十分に発達していません。こもりねつというように、抱っこや衣類によって熱がこもってしまうことでも体温が上がり、その際に発汗を伴うため脱水になりやすいといわれています。

<水分を取りたがらない時にはどうする?>
 脱水予防のために、水分を沢山とらせよう!と思って、子どもが水やお茶を飲もうとする時、「飲んで~飲んで~」という念を送りながらジーっとお子さんを見つめていませんか?それでは子どももプレッシャーを感じてしまいます。ドリンクタイムは、楽しいティータイムという感じにすることで、子どもも楽しく飲める雰囲気づくりが大切かな、と思っています(^^)/
 
そうはいっても飲んでくれない!そんな時によく使われるのが、経口補水液(OS-1)です。このようなイオン飲料は、電解質が含まれていて、体への吸収が早いのが特徴で、発熱時や胃腸炎など、過度な脱水のリスクがある時の水分補給としてよく飲まれています。しかし、市販のイオン飲料水は、飲みやすさを重視し糖分を多く含むため常習的に飲むと虫歯のリスクや糖の過剰摂取ともなりえます。逆にのどが渇いてしまう原因にもなります。また、糖分を分解するときに、身体ではビタミンB1という栄養素が沢山使われるため、糖分を過剰に摂取した状態が続くと、そういった大切な栄養素が欠乏状態になる恐れもあるのです。子どもは、生まれたときから本能的に甘味がおいしいことを知っているため、味が好きでたくさん飲んでくれる場合もありますが、上記のような理由からも、乳幼児の頃からの糖分の過剰摂取は控えたほうがいいでしょう♪


ただ、どうしても、お水やお茶を飲んでくれず、脱水が心配な場合、経口補水液は手作りすることも可能です!

☆作り方☆
水1Lに対して塩3g、砂糖10~20g(天然のもの:粗糖や甜菜糖など)を混ぜるだけ!
お好みでレモン水やオレンジジュース(クエン酸系の飲み物)を少し混ぜると、酸味も出て飲みやすかったりしますよ(^^♪ぜひ試してみてくださいね(^^)/

<子どもの脱水予防のために大人ができること>
 「暑さだって関係ない!外で思いっきり遊びたい!!」という子どもたちにとって、公園や散歩などの戸外活動はとっても楽しいものです♪広い場所で駆け巡って、全身思い切り動かすことも、心身の成長にはとっても大切なこと!だから、気温が高すぎるからお外はNG!!というのはちょっと違うかな、と考えているのがこどもの王国保育園です。そのため、こどもの王国保育園では、その日の天気や湿度、気温によって、外で遊ぶ時間を調整したり、水分摂取回数を増やしたり、ひんやり氷タオルを準備したりして、快適にかつ安全に遊べるように努めています。ご家庭でも、①しっかりと睡眠をとる、②食事で栄養補給する、③こまめな水分摂取 ④どうしても飲めない場合は極力手作り経口補水液 ④お子さんの手の届くところに置いて子どものタイミングで飲む!ということを心掛けていただければと思います。

大人も子どももみんな元気に夏を乗り越えましょう(^^)/