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自分の強みと好きにあったカスタマーサクセスキャリアの見つけ方

国内最大級のカスタマーサクセスコミュニティを軸に傍楽*(ハタラク)に繋がる事業を展開しているKOMMONS代表の白塚です。
*傍楽:自分が楽にしたい「誰か」の役に立っている実感を得ながら働くことと

「傍楽」について興味をお持ちの方はこちらのnoteをご覧ください🙏

さて、今回はカスタマーサクセスのキャリアに関してお話ししていきたいと思います。コミュニティの方から、キャリアについてよくお伺いするのが以下のお悩みです。

・自分の経験がどこで活かせるのかわからない…
・自分のCS経験の価値が分からず、自信が持てない…
・CSキャリアを考える上で、誰の話を参考にすれば良いかがわからない…

これらはいずれもカスタマーサクセス(以下CS)の取り組みが企業によって全く異なることに起因する悩みです。

そこで今日は、1,000名以上のCSの方々と面談・キャリア支援をする中で見えてきた傾向を元に「自分の強みや好きにあったカスタマーサクセスキャリアの見つけ方」についてお伝えできたらと思います。

特に、以下に当てはまる方々にはぜひ読んでもらえると嬉しいです。

・CS業務を担当している中で、今後のキャリアの選択肢を知りたい方
・自分のCS経験を活かせる企業があるのか不安を感じている方
・他職種からCSへのチャレンジを検討されている方


改めてカスタマーサクセスとは?


弊社が「カスタマーサクセスドリブン経営」を掲げている通り、顧客の成功はCSだけでなく、会社全体で追求すべきテーマだと考えていますが、今回は職種としてのCSについてのお話になります。

どう分業するかによって変わってくるものの、一般的なCSチーム内での役割には以下のような種類があります。

・ハイタッチCS
・ロータッチCS
・オンボーディング
・アダプション
・カスタマーセールス
・カスタマーマーケティング(コミュニティ)
・カスタマーサポート
・CS Ops

カスタマーサクセス人材の需要は右肩上がり


データにもある通り、CS業界の人材不足のトレンドは継続しており、サブスクビジネス運営企業の7割近くがCS人材の採用に課題を感じています。

サブスクビジネス運営企業については、約8割がCSに取り組んでおり、「あって当たり前の組織」になっていることに加え、非SaaS領域においてもCSを立ち上げる企業が出てきていることから、今後もCS人材の需要増加は継続するものと考えています。

一方で、スタートアップ界隈では2~3年前と比較するとCS経験者の転職が増え、数年前よりも「CSとして何をやってきたか?」をシビアにみられる様になってきていると言えます。

カスタマーサクセスキャリアを考える4つの観点


CS経験者が増加したこと、そしてCSに関する情報が出回るようになったことで、CSキャリアを考える個人のリテラシーも向上してきています。

そういった中で、CSキャリアを考える上で、以下の4つの観点がポイントになってきていると感じます。

1. 会社としてのカスタマーサクセスの注力度
2. これまで培ってきたスキルとの親和性
3. 経験したいカスタマーサクセスのフェーズ
4. 自身が価値提供をしたい顧客セグメント

1. 会社としてのカスタマーサクセスの注力度

一つ目は、社内でCSがどの程度重要視されているかという観点です。

「カスタマーサクセス」を会社のMVVに加えたり、CCO(=Chief Customer Officer)を登用したりと、概念としてのCSを重視している企業もあれば、CS職でありながら、業務内容は受動的なサポート業務に留まっているケースもあったりと、会社によって注力度はさまざまです。

CSは様々な事業KPIに貢献できるポテンシャルがありますが、マーケ・セールス・開発等の他チームとの連携がないと最大限の効果を発揮するのが難しい組織でもあります。そのため、社内におけるCSの地位や注力度はCSとして出来る業務の幅に直結します。

このような背景もあり、「CSにどの程度注力している会社か?」は非常に重要な観点となり、本質的なCS活動を行っている企業が選ばれる様になってきているといえます。

カスタマーサクセスの注力度については、以下のような点を参考にするのがおすすめです。

・どの様なKPIを追っているか?
・CSとしてのKPIへの貢献をどの程度言語化できているか?
・CSの業務内容が明確か?

2. これまで培ってきたカスタマーサクセススキルとの親和性

二つ目は、これまで培ってきたスキルとの親和性という観点です。ドメイン知識はCSスキルとは少し異なるため今回は除くとすると、以下の2つの掛け算で考えられます。

・経験してきたカスタマーサクセス業務
・ビジネスモデルから派生するカスタマーサクセスタイプ

顧客規模(SMB〜Enterprise)と顧客フェーズ(導入期・活用促進期・追加提案期)によって、同じ役割でも異なる業務を担当している場合も多々ある為、役割ではなく、CS業務の内容をベースにどの経験を活かしていくのかを考えるのがおすすめです。

その上で、同じCS業務でもCSタイプによって求められるスキルが変わることも考慮しておく必要があります。

例えば、オンボーディング業務に関してB・Cタイプを比較すると、以下の様な違いがあります。

Bタイプ:メインの利用者が窓口の方に限定されるため、導入にかかるコストはそれ程大きくならない。一方、新たな取組みを開始する形になるため、目標に何を置き、どんなスケジュールで取り組みを進めていくかを提案するソリューション提案スキルが重要になる。

Cタイプ:既存業務の効率化を目的にSaaSを導入する為、導入スケジュールの柔軟性が低い一方、一度運用に乗ると解約されにくい傾向にある。
その為、オンボーディングの重要度が高く、既存の業務プロセスにSaaSをどう組み込むかを顧客と擦り合わせ、予定通りに導入を進めるプロジェクトマネジメントスキルがより重要になる。

このような点を考慮しながら、自身のCSスキルと親和性の高さを軸にキャリアを考えていくのが二つ目の観点です。

3. 経験したいカスタマーサクセスのフェーズ

三つ目は経験したいCSフェーズの観点です。リリース期に近づくほど、一般的なカスタマーサクセスのKPI(解約率・NRR等)の達成よりも事業開発的な側面が強まります。

CSフェーズが早まると対応範囲も広がり、業務負荷が高まる傾向にありますが、その分事業を創るというより価値の高い経験を積むことにも繋がります。

直近では、効率化〜成熟期フェーズの企業からリリース〜立上げ期の企業に転職されて、より早いフェーズに挑戦されるケースをよく見かけます。

4. 自身が価値提供をしたい顧客セグメント

最後の四つ目は、KOMMONSが掲げている傍楽(ハタラク)に繋がる「誰を楽にしたいか?」という観点です。

CSは、営業で受注した後に顧客の成果創出に伴走するため、顧客への貢献実感を得やすい役割といえます。
そのため、これまでの原体験から「こういう方々の役に立ちたい」「この課題を解決したい」という思いがある方については、そこに携われる事業か?という観点でキャリアを考える方も多くいらっしゃいます。

CSスキルを可視化するレーダーチャート


これまでお伝えしてきた通り、CSはビジネスモデル・フェーズ・対象顧客などによって変化し、得られる経験や活かせる強みも様々。自分らしいCSキャリアを歩むために、まずは自分のCSスキルを知ることが重要です。

そこで、プロジェクトマネジメント・ソリューション提案・マーケティング・プロダクトマネジメント・オペレーション設計の5つの軸で自分の強み・特徴を知れるCSスキルレーダーチャートを作ってみました。
よければ、ご自身のスキルを評価しながら、レーダーチャートを作成してみてください。

あくまで参考程度ですが、CSスキルに対して、オレンジの逆五角形で示しているのが、適正のあるCSチームの役割です。

交流を通じて自分らしいCSキャリアを見つけよう


前述のようなフレームワークを用いながら自己分析を行うことも有益ですが、CSキャリアが自分と似た方・全く異なる方との交流を通じて、相対的に自分の強みと好みが見え、自分らしいCSキャリアの輪郭が見えてくる様になります。

KOMMONSが運営する「CS KOMMONS」には、様々な強みを持つCSの方々が1,200名以上登録しています。
自分のCSスキルの棚卸しをしたい、自分と似ている / 異なるCSキャリアの方と話してみたいといった方はぜひコミュニティを活用してみてください!

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