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太鼓ネタに合板の組み合わせ

作業場での加工が終わり大工さんが現場に戻ってきました。私達の考えでは、解体してから寸法を測ってから木材を加工して敷居や鴨居など造作材を作業場で作って現場でそれを取り付けするというのが当たり前の考えなのですが、最近のリフォーム現場はそうではないみたい。敷居や鴨居は既製品を発注して現場に段ボールの荷物が届くか、無垢のもので無目や方立てのような加工のないものなら木材屋さんに頼んで超仕上げで綺麗にカンナがかけられた状態のものが届くそうで、ちょっと特殊な納まりはどうするの…と大工さんに質問したらできないと言われるそうです。

段ボールで届くものは中は集成材だろうし、加工するより高い気がするのですが…効率が良くなるのでしょうが味気ないし、何より技術が後輩に継承されなくなるのではないかと心配してしまいます。

大工さんと休憩しながら話してたら、この前建前の手伝に行ったところの30代の若い大工さんが、床のネタを打ったことが無いって話してたそうで…
最近の家は剛床でプレカットに頼んだらカットした床が届くのが普通になってきてるんですね。ネタを打ったことのない大工さんが建てる家…私は不安になってしまいます。

現場も省力化が進んでおり大体電動工具を使いますし、墨を出すためにレーザーも使います。より正確になる気がしますし、省力化するのは全然良いことですが、機械に置き換わらないこととして大工さん達の知恵の蓄積があります。沢山色々なことを経験することで深みを増すと思うのですが、省力化という名のもとに知恵も薄くなってしまわないか心配です。

40年前に建てられたお家で太鼓ネタに合板の荒床でした。何故床板にしなかったのか休憩中にみんなで推測…

お客様からパンの差し入れを頂きおやつタイム

私の見解は太鼓ネタは断面積が多くて丈夫で安い、合板にしたのは耐震で水平剛性を考慮したのでは…と思いました。先程のネタを打ったことのない大工さんは太鼓ネタもご存じないのだろうな…と思います。革新は必要、でも変わらないものも必要な気がします。

今リフォームさせて頂いている現場はお茶室があるのですが、お茶室にはやはり庭ですよね。手入れされている綺麗なお庭を現場に行く都度眺めさせて頂いてます。

夜は娘の体操へ。バク転の練習です…娘ながら凄い…

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