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古材のある家

母の思い出の和室を残してリフォームして欲しい…そんなご要望からスタートしたのが古材のある家T様邸。令和3年11月24日にお引き渡ししました。

思い出のあるお母様のお家…

二間続きの和室の雰囲気が気に入っているので残して、後は快適な明るい家にしたいとのご要望を元に初めはリノベーションとしてプランを考えましたが、築60年の家は床下の高さがない、耐震性、省エネ性能も無く、もう一つの快適な住まいというご要望を叶えるのが難しく、和室二部屋は残してそれに新築住宅を被せるようんいする案、敷地内で移築して新築を接続する案などをご説明しながら自分がやってきた古い建物を解体し、そこで使われていた古材を活用した新築住宅のお話をすると、「そんなことができるのですか」、「それならそれでお願いしますと」古材を使った新築住宅を建てることになりました。

外観はグレイッシュなサイディングで玄関周りはオフホワイトに、奥に見えているシャッターはご主人の趣味のオートバイの車庫です。


56坪の比較的大きなお家なのでコストを抑えるために外観などはサイディングを使い、和室以外は大壁にしてますが、ご夫婦共学校の先生をされており荷物が多いということで中二階の物置や屋根裏の収納なども含めかなりの収納スペースを取っています。

階段の踊り場から使う中二階の収納、下は2階にある屋根裏収納

T様は三井ホームへ相談に来られ、古民家再生なら私だろう…と白羽の矢が建ちました。三井ホームさんもリフォームなら在来構法や伝統構法でもされてますが、ツーバィフォー工法の三井ホームさんで在来構法で新築できるんだろうか…ツーバイフォーでされるならお断りしないとと思ってましたが、担当の方も先生の思うようにしてくださいと言っていただき在来構法で進めさせていただきました。過去にツーバィフォー住宅で古材を使ったこともありましたが(古材部分の提案だけでしたが)どうしてもツーバイフォーの場合古材は構造とは切り離した化粧材としての扱いになってしまします。それでは私は古材を使う意味はあまり無いと思っています。古材は新しい材に比べ加工に手間がかかります。構造材兼化粧材として使うことでコストアップにもならず、新材より強度のました古材が活かせれると思っています。

軒先の丸太桁などの構造材や、和室の雰囲気を再現するために床の間周り、欄間や書院の欄間や建具などを再活用させていただきT様からも前のままのイメージで綺麗に生まれ変わったと喜んでいただきました。

再活用する部材は解体前に全て印を付けました。

欄間は反対側は洋室ですが思う程違和感もなくT様も喜んでいただけました。玄関の落とし掛けに使われていた黒竹も壁のアクセントで再活用。照明器具も面白いものは再活用させていただきました。

 三井ホームさんで施工されましたが、大工さんも苦労しながらも何処か楽しそうでした。キッチンとお風呂はタカラさん。キッチン上の板に見えるのは壁紙です。最近の壁紙を本当によく出来ています。

その他水回りや収納などについてWEBサイトの施工事例をご覧ください。よろしくお願いいたします。


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