見出し画像

会記

昨日の地震はびっくりしました…松山市も震度4でしたが、揺れの時間も比較的短く我が家はものも落ちず大丈夫でした。ご心配いただきご連絡頂きました皆様ありがとうございました。南予の方が震度6ということで被害も予測されます…できることをこれからしてきたいと思います。

お茶会において客が身支度を整えてお席に呼ばれるまで待つ場所、待合(まちあい)には使われているお道具類の入っていた木箱が並べられ会記(かいき)が置かれます。道具類は例えばお茶碗であればどこで焼かれたものなのか、誰が焼いたものなのかと共に(めい)と呼ばれる名が付けられているものもあり、それが箱にかかれており、箱書きと呼ばれいいそれを拝見してもらうためです。

会記とは茶会の次第の要点を記したもので、奉書紙を横に二つ折りにして、開催日時、場所、席主名などのほか、道具組や床、花入れ、茶、菓子などの概要を記してある。客はこれを拝見してどんなお道具なのか、お茶やお菓子はどのようなものが出されるのかを確認する。正客と呼ばれる一番目のお客はこの会記などをもとに教えてもらいたいことを席主にお茶会のお時にお聞きしたりします。

待合にもお軸が掛けられ、箱書きと会記が置かれます。お軸は即中斎による「龍帰春雨細」の短冊。これも会記に書かれています。

お花は当日に生けられるので「ときのもの」と書かれることが多いかと思います。

この前お点前させていただいた4月の月釜でも先生が会記を当たり前だが手書きで書かれており、裏にも同じものを置かれていたので下書きを含め何枚も書かれており、その労力は相当なものだと思います。私ならパソコンで打ち出そうかと思ってしまうが、それではお客様をもてなす茶道の精神から考えても失礼に当たるだろうし、見えない部分で準備する美学でもあるのだろうと思う。

お茶会の場合は会記をお見せするだけのことが多いが、料理も振舞う茶事であればその日の記録は席主は勿論、客の手元にも渡され、残されることになります。茶会記と呼ばれるものです。茶会記をいただくことで茶事に招かれた客は参加した茶会を偲ぶいい思い出になります。この前の月窯でも会記を写真に取られていたお客様も多かったです。あとで見直され余韻に浸られるんでしょうね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?