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ばあちゃんに、さようなら

先月中頃、大好きな祖母が亡くなりました。
心臓病を患い、30年前に生存率がかなり低い手術を受けた祖母。助からないだろうという手術で奇跡的に助かり、四国の小さな町で84歳まで長生きしました。

庭いじりや編み物が好きだった祖母。
いつも握ってくれる海苔付きおにぎりが妙に美味しくて、いつも焼いてくれる卵焼きが妙に甘かった祖母。

祖父は祖母が亡くなる10年前に他界しましたが、祖父が祖母と結婚した理由は
「いつも写真を撮る時に端っこに立ってる人だから」だったそうな。
体が小さく、控えめで優しい祖母。
派手な暮らしはしたことがないし、綺麗な服もアクセサリーも興味のない人。
アニメでいうところのモブキャラ感のある祖母だったけど、誰にでも愛される人柄でした。

私が大都会大阪から鹿児島に移り住んだ背景も祖母の影響が大きかったかもしれません。
派手な暮らしはしなくてもいい。
身の回りにほっと落ち着ける人がいて、物があって、場所があったらそれでいい。
私が幼い頃から大好きで週末ごとに訪れた祖母の家を思い出すような、あたたかくて古くさい雰囲気の家に住みたい。
こういう心の声を素直に実現させられて本当によかったと思いますし、祖母の存在に感謝しています。

祖母の葬儀に集まった親戚一同と、葬式なのにゲラゲラ笑い、わいわい喋って賑やかな時間を過ごしていると、いかに祖母が親戚に愛され、なくなってもなお祖母のいる空間が柔らかな雰囲気であるかがよくわかりました。

祖母のようにはなれないけれど、祖母を見習って生きることはできる。
まだ別れが寂しいけれど、祖母の笑顔を思い出しながら今日も明日も力強く生きていきます。

ばあちゃん、ありがとう!
あちらで見守っていてね!

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