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身近なものを生かす①・鹿脂もホエイも余すことなく
我が家の食材はなるべく自給、あるいは地元・下川町産や身近なところから購入している。山菜や野草、自家製野菜をはじめ、肉は毎年、鹿1頭を地元のハンターにお願いして獲っていただき、それを自分たちで解体、部位分け、加工しながら、できる限り余すことなく生かして利用している。
私は2024年3月20日付で16年務めた新聞社をいったん退職。下川町で26年前の移住当初から目指している「域内循環と自給自足の暮らし」に一層、力を注ぐのが目的。(その経緯や理由は以下の記事に記載)
退職1年目は日々の暮らしの基礎固め
退職後1年目は妻と日々の暮らしをじっくり過ごして学ぶところから楽しみ、そのうえで身近な資源を生かした域内循環の暮らしを追求していく考え。妻と私で分担作業していた日常を双方で教え合って共有し、お互いに補い合える体制を整えつつ、知恵を出し合うことでより発展させていく。
まずは料理の知識と経験を積みながら身近なものを生かす
退職して積雪の残る3、4月に力を入れたのは日常の料理をすること。
記者の仕事に追われていた16年間は日ごろ、アウトドア料理や薪ストーブでのピザづくりなど限定的な料理しかしていなかったので、料理の知識と経験を積みながら身近なものを生かす方法を追求していくために、日常の料理を妻に教わりながら作るところから始めた。妻は身近なものでさまざまなことを手作りしており、とても頼れる「暮らし」の師匠である。
料理の熱源は薪ストーブで燃料は地元産材で馬糞も使う。積雪シーズン中、シカ肉麻婆豆腐、カルボナーラ、シカ肉餃子、シカ肉ラーメン、シカ肉巻キュウリ、オムライス、シカ肉中華丼など次々と作った。
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地元産牛乳と地元産シカ脂でホワイトソース
地域の方とのおすそ分け合いの中、地元産牛乳も利用し始めた。
牧草を食べて育った健康的な牛乳ですっきりとした味わい。薪ストーブの余熱でじっくり1時間、ホワイトソースを作って翌日、シチューに。チーズ、グラタンも作って味わい、食卓は一層豊かになった。チーズを作る際に出るホエイもホエイ漬けなど余すことなく利用し、妻はパンを焼く際にもホエイを活用している。
妻に教わってホワイトソースを作った際、大量のバターを使うことを知った。同時に油を代用できるとのこと。そこでバターじゃなくてシカの脂を利用してホワイトソースを作ってみた。するととってもおいしいホワイトソースが完成した。妻もバターの代わりにシカ脂でパンを焼いた。これもまたおいしい。
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料理に入れる材料の役割・原理を理解し、身近なものでできるものは身近なものを生かす。そういったことを妻と一緒に考え、追求していきたい。4月から自然の恵みが芽吹き始めた。以降のことはまたの機会につづりたい。
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