リモートワークの達人は、直言の達人

『リモートワークの達人』ていう文庫があります。
コロナより前に、テレワークを導入した海外企業のひとが、テレワークのやり方やメリットを紹介している本です。いわゆる、コロナ便乗商法ではないところが、信頼できそうだと思って、購入しました。
著者の感覚からすれば、コロナによって、ようやく主張が後押しされるようになってきた。 #だから言うたやん というやつでしょう。

秀逸なのが、
「部下を逐一、見張っていないと不安」
→人材採用が間違っている、クビにしろ!!

「家だと仕事が集中できない、つまらない」
→仕事選びが間違っている、転職しろ!!

ていう、身も蓋もない指摘がされているんですけど、まさに正しくて、テレワークって、いままで、見て見ぬふりをしてきたことを、顕在化し、変化を促すんですよ。コロナによる変化は、これまでの慣習による、ゴマカシを、すべて暴きます。

日本企業に特有かと思いきや、なんとなくのオフィスにおける同調圧力というか、過去からの慣習を引きずった同時的集合的勤務形態(そんな言葉はない)は、海外にも見られるそうですけど、
そのメリットとデメリットをきちんと点検して、ほんとうに成果の出る働き方をしましょう!という、至極あたりまえのことを、きっちりと語っている本でした。オススメです。

人間の頭の良さというのは、生まれ持ったものとか、受けてきた教育、ふだん属している集団の雰囲気などの環境…などによって決まるのでしょう。しかし、それらは、容易に変更できません。ていうか、持って生まれたものは、変更できないのでした(笑)。
しかし、目先の勤務場所、勤務形態をいじってみるだけで、ぐんぐん脳が活性化することもあるらしく、場所にしばられない働き方をするだけで(こんなん、コストゼロどころか、お釣りがくることもあるプラスの変化ですよね)、正しいことに気づき、言うべきことを言えるようになる。

リモートワークの達人、テレワークの達人は、直言の達人でもあるなあと思ったのでした。