風景写真工房「丸」 Photo No.00311-00315
早朝か夕方でないと奴に会えず
奴はどうやら既に戻ったらしい
残されたのは静寂と
湖の残された枯木だけ
いつか出逢えるのを楽しみに
帰途に付く
新緑が湖面に映り込み
美しい装いを見せている
ここは昔湖ではなく
山間の集落だった
一度だけ雨の少なかった年
昔の面影を見せてくれた時があったが
今では知る人も少なく
そこに滔々と水を蓄えている
池の写真を撮っていると
後ろの木の上でガサガサと
忙しく動き回る感じでガサガサ
よく探してみるとコゲラが1羽
カメラを向けても
全く気付かず
忙しく木を突いている
川の流れを見るのは好きだ
川の流れる音も好きだ
流れる音に耳を傾け
暫し物思いに耽る
心洗われる時間を過ごす
山道を進んでいると
マイクを持たれた方が生録中
チヨ チヨ ビィー
・・・と木の上で囀る声
見上げるとそこには
センダイムシクイの姿が
夏鳥として日本の低山に渡来するそうで
久しぶりに見掛けられたとのこと
名の由来は
囀りが「ツル チヨ ギミー」と聞こえるそうで
伊達騒動を題材とした人形浄瑠
「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」の
「鶴千代君」と聞きなして
センダイムシクイと言うのだそう
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