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酒米づくり24の季節 #02 催芽

4月18日。次の工程は催芽(芽出し)です。

積算水温100度まで浸種(しんしゅ)されていた種籾

塩水選のあと、種籾は、水に漬けられます。これを浸種(しんしゅ)と呼びます。催芽の際、種籾を一斉に発芽させるために、必要な水分量に達するために水に漬ける作業のことです。

浸種をさせる日数は水温によって異なり、こちらはコシヒカリでも酒米でも変わらずに積算温度100℃と言われています。

積算温度とは、水温×日数のことで、10℃の水温であれば10日を要するということです。もちろん温度を上げれば(たとえば20℃であれば5日)もっと早く積算温度に達するのですが、発芽にムラが出てしまうため、低温でじっくり浸種するのが望ましいとされています。

さて。塩水選(4月10日)から8日経過した種籾は「催芽(さいが)」のステージへと続きます。

1 生物殺菌剤(タフブロック)を水に溶かし、種籾をひたす。
栃木県農業試験場がいちご圃場から分離した有用糸状菌(タラロマイセスフラバス)を有効成分とする、微生物防除剤「タフブロック」を投入した水に浸します。殺菌は微生物的に行うんですね。ビックリ。

2 30℃で約1日、催芽(芽出し)を行います。
コシヒカリの場合はだいたい30℃で24時間、五百万石の場合はそれより遅くて36時間ほど、越淡麗の場合は、だいぶ早くて20時間ほどで出てくるのだそうです。今回も越淡麗は18日13時に入れて、19日8時に出しました。

それがこちらになります。

芽が出たばかりの越淡麗
これが通称「ハトムネ」状態。たしかに鳩に似てる気がします。

3 乾燥させ、保管
遠心乾燥機で水を切り、さらに筵の上で乾燥させて、網袋に詰め直し、明日の種まきに備えます。


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