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4本ジャ:敢えて「難しいことをしない」こと

昨年末からスランプだった。アドリブが楽しくない。一応毎週ジャムセッションには通っていて練習も続けていた。「これだけはやっとけ練習」で書いた運指も少しずつ慣れて進歩は感じられる。でも肝心のジャムセッションが楽しくない。弾いててつまらないし、自分の演奏もつまらない。これが2ヶ月ほど続いた。

ジャムセッションに参加した後も「よかった」結果がない。ということはモチベーションも下がる。

コードは確実に覚えてきてるし、徐々にロストする確率も減ってきている。コードを見てアベイラブルスケールを把握するスピードも上がってきた。なんで楽しくないんだろう。

先週ふと気がついた。

「そうか。『難しいこと』やろうとしてたんだ。だから楽しくなかったんだ」

具体的には、滑らかで正確に速いフレーズを弾こうとしていたのだ。左手でバッキングしながら。

いや、ジャムセッションに通っているピアノ弾きは大抵普通にやってるわけですよ。いつの間にか「それが当然。自分もできなきゃ」と思い込んでた。

でも、ジャムセッションで速弾きする必要はないんだよな。例えばキースジャレット。

どこでもいいけどこの辺りとかね。キース・ジャレットって意外とペンタトニックとかシンプルなスケールでアドリブ取ってることが多い。ウィントン・ケリーだってそうだ。

速弾きよりも音を楽しむ方が、楽器で歌うことが大事だ。速弾きは全然大事じゃない。

最初からそう思ってはいたんだけど「速弾きくらいできなきゃ」と思って初心を忘れていた。

速弾きにとらわれるとアドリブがアベイラブルスケール探しとかコードのアルペジオで終わっちゃうんだよな。こんなのが楽しいはずがない。

難しいことをする必要はないのだ。初心に帰ろう。

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