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バリキャリになりたくて

突然ですが、私の二十歳の時の夢を聞いてほしい。それは「バリキャリになること」だった。

「バリキャリ」とは「バリバリ働くキャリアウーマン」のことであるが、
そんな、天海祐希みたいなお姉さんになりたかったのである。

しかし、現実の私は、平日の昼間っから電気毛布にくるまって
かさばりながら、もこもこちまちま、原稿用紙に戯言を書きつける毎日である。もちろん無職で。
どこで道を間違えたのだろうか。

日経新聞によると、2011年以降「バリキャリ」という言葉がネット上で使われ始めたようだ。
バリキャリの反対は「ゆるキャリ」らしい。
バリキャリが上昇志向の強いバリバリ働く女性のことを指すのに対して、ゆるキャリはプライベートを重視してゆるく働く女性たちのことを言うのだという。ゆるキャラみたいでかわいい。

私の年代を総称すると「Z世代」というらしいが、Z世代の私の周りにはバリキャリの同級生は居ない。
友達の友達くらいにはいるのかもしれないけど、そんなに交友が広い学生生活を送っていないので。

しかし、そうなるのは当然で「最近の若いもんは仕事に後ろ向きだ!!」みたいなことじゃないと思っています。

そう、我らの世代は、まだバリキャリの蕾の段階なのです。

バリキャリとはその人の「その時点でのやりがい」を点で指す言葉ではなく、仕事の積み重ねで育っていくものだと私は思っている。少しずつ、「あれ?仕事楽しいかも・・・?」となってきて、そこから責任が増したりすることで、バリバリ働くことの喜びに目覚めていく…。
だから、若いうちは慣れることに精一杯になってに、
何かのピースがかちりとはまって、徐々バリキャリに育っていくものだとおもう。

だから、仕事さえはまれば私にもバリキャリの道はあったんじゃないかと思っている。


残念ながら、私はどの仕事も1年以上続けられなかったので、やっぱり無理だったかもしれない。
よく考えたら、人生のスタートの時点でもうバリ道には進めていなかったのかもしれない。
まず、そもそも私は、高校1年の時、初めての体育祭なのに、体育着を忘れて参加するような愚か者である。そんな愚か者には、天海祐希のようなかっこいい女性は務められないと思う。
そりゃあもう、生まれたところからやり直すしかないなあ。お腹に帰ろうかな。

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