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VTuber周防パトラさんのコラボイヤホンに関する話

 趣味と仕事の狭間で文章を書いているキャタピラ米田という人間です。イヤホンヘッドホン,ガジェット系が好きで大学時代自作ガジェットや、eスポーツ関連のバイトで暮らしていました。


 最初に言っておきますが自分はあまりVTuberには詳しくありません。いちイヤホン好きの視点から書く記事になります。この製品、個人的にはコラボとか関係なく単純に良い機能を持った完全ワイヤレスイヤホンだったので、その感想と、それを取り巻く問題についての記事です。


経緯と反響 そして転売問題

 国内オーディオメーカー「final」が今年4月に人気VTuberの周防パトラさんとコラボして完全ワイヤレスイヤホンを販売しました。予約開始時期は昨年12月です。

 私は個人的にfinalの製品を愛用しているのでそのニュース自体は知っていましたが購入は見送りました。ただ発売後の反響は凄まじく、数多くのニュースサイトでも取り上げられたほどです。


ここで問題になったのは高額転売です。

 定価¥8,200の製品が現在もメルカリでは20,000円近い値段で売られています。本日その再販が行われました。先着1000名という販売で19時からでしたが、数分もたず完売してしまったようです。

 それは予想できたことだと思います。元々受注生産だったものが再販するだけでも異例で、恐らくメーカー側も現状を鑑みたうえで用意できる限界数まで頑張ってこの数だと思いますが、望む人の手元に渡ったとは思えません。



イヤホン好きの視点から

 私はこの製品の登場で初めて周防パトラさんを調べた人間です。そのただの「final側のファン」目線でこの製品を見てみたんですが、このコラボ製品オリジナルのASMRモードというモードが神機能だったので正直欲しかったくらいです。


 性能としては上にあるCOTSUBU for ASMRという既存の製品にコラボ製品としては定番の本人音声ガイダンス機能がついています。これはファンからすれば買う一番の動機になる機能でしょう。

 ただASMRモードという機能はファンでなくとも欲しいと思う機能です。

 過去に記事にも書いたのですが、finalは早い段階からASMRという点に特化させた製品の開発を行っていました。音質という面以外に「イヤホンを着けている」という状態が没入感を妨げないように構造にも工夫がされています。

 こちらのPatra Editionは5回タップすることでASMRモードを起動可能で、このモードになると音声ガイダンスが無効になります。バッテリー残量低下や電源切れといった基本的なシステム音声すら完全にoffにできます。タップ5回という意図的にしないと起こらない操作なので安心です。


 ワイヤレスイヤホンを常用する人にとってはあるあるなんですけど、システム音声が急に爆音で流れてビビるという事があります。特にbattery low!!という通知音が本来聞いていた音声とは異なる爆音で流れてビックリすることが頻繁にあります。


 ワイヤレスイヤホンに関して、「タッチ操作派or物理ボタン操作派」という好みの系統があります。タッチ操作製品は現状主流で感覚定操作を可能としますが、個人的には耳の周囲に手をやったり髪をかき上げると操作されてしまう事があります。また、製品ごとに操作方法が異なる為、慣れが必要です。物理ボタンは誤タッチこそありませんが、逆に枕に頭を置くなどすることはできません。
 私個人としては、このASMRモードというものをあらゆるTWSに搭載してほしいと思うくらい画期的で便利なもので、大量に販売されるなら1個持っておきたかった製品だなと思うくらい良いアイデアだと思いました。




調べたら想像の100倍ガチだった周防パトラさん

 ASMRという文化で繋がったfinalという企業と周防パトラさんというVtuber、このコラボから生まれた製品を理解する為にVtuber側の情報も調べました。

 とても可愛らしいお声で

 「スタジオは土地と建物のみで7000万円でした~」
 収録中に一切の音が入らないようにそれ専用の三重防音室を建設なさったようです。

「マイクはまずKUが三台あって…」


 これは本当に誉め言葉なのですが、マジでこの方はASMRモンスターです。正直、個人で作る環境ではありません。需要に合わせた配信のみを目的とする投資を遥かに超えています。本人が本当にASMRやオーディオという文化を愛していないと出来ない事です。本当に尊敬します。finalさんは良いパートナーを見出しました。むしろもっと深い部分で機能の監修をしてもらってもよかったのでは?と思ってしまうくらいです。




最後に…  転売ヤー滅ぶべし


 本日の再販の状況を見る限り、まだ今回の販売数のいくらかは高額転売にまわるでしょう。メルカリ等における個人販売でなくとも中古オーディオとしてもプレ値で買取販売をせざる負えない状況です。なぜなら中古を10,000円で買ってメルカリで20,000で流す奴が出てきますから。

 あまり自分の好きなイヤホン,ヘッドホン,ガジェットの界隈でこういった転売による中古価格まで変動してしまうような状況は最近見かけなかったので、正直ショックな出来事です。ファンの方々はもっと落胆しているでしょうね…

ほんと、転売ヤー滅ぶべし


 まとめとして、正直に言ってfinalさんには現在様々な不満が届いていいるかもしれません。何とかグッと堪えてください… 個人的にはコラボ限定特典の有無は別として、機能面だけで見た結果として周防パトラさんにわかの自分も欲しいと思える良い製品だったと思います。


 今回購入できなかったファンの方々は、コラボ製品の原型となった「COTSUBU for ASMR」は性能だけを見ても良いモノなので検討してはいかがでしょうか。また、ASMRを聞かない方でも、「どの方向から音が鳴っているか」を正確に表現してくれる製品はゲームや映画に臨場感を与えてくれます。その観点でもかなりオススメです。


 間違っても転売商品は買ってはいけません。final公式から注意喚起が行われていますし、転売から購入されたものは製品保証を受けられません。まだ数が出回っていないので詳細は分かりませんが、例として私がfinal公式ストアで購入した製品はコードを登録して管理してもらうことでサポートを受けられます。 ↓

専用アプリの画面

 このようにシリアルナンバーで管理されているなら転売品を買うのはリスクしかありません。それに転売行為自体が明らかにされる可能性もあるのでこれからのメーカー対応を待ちましょう。 
 様々な観点から再販が望まれる商品ですが、このように双方に利益のあるコラボ製品はこれからも出てくるといいですね。

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