9章後半⑤【占いの館】 4つ目のパラレルワールド 4/9/2019

占いの館[2019(平成31)年4月9日(火)] 

とってもヒマな天気のいい日。

どうやったら元の世界に戻れるんだろう、

どんな人に相談すれば、ちゃんとした答えが貰えるのか、

誰かにパラレルワールドから帰る方法はないか聞いてみたくて、

いろいろ考えて、

デパートの隅のカーテンに囲まれたところで営業されている占い師さん(タロット占いとか、手相をやっているお方)に聞いてみることにした。

壁に貼ってある料金表を見ていたら、カーテンの向こうに人影が見えます。
タロット占いの先生と呼ぶべきなのかな。

「あの、別の地球のこと聞きたいのですが…」

30分3000円と書いてあるから、座った時点からカウントされるのかな、と思い、カーテンをちょっと開けて、顔だけ覗かせて聞いてみた。

そうしたら、おばあさんの占い師さんがカーテンバッと大きく開けて、テーブル越しに乗り出して、
「どういう相談?別の地球に行きたいくらいの気持ちなの?タロットで占えるわよ。お座りなさい。大丈夫よ」
と手招きするので、

慌てて占い師さんが開いたカーテンをちょっと閉めながら、
「いえ、違います。物理的に、別の地球から来たのですが、どうやったら元の地球に戻れるかとか、なんでこうなったのかが知りたいのです。どこにも相談できなくて」
そう言った。

すると、占いのおばあさんが、眉をひそめながら、低い声で、
「私は詳しいことはわからないから、お寺でご相談なさい。ここにも、たまに、そういう人が来るけど、そういう人にはお寺に行きなさいって教えてあげるのよ」
と、とても真面目な表情で教えてくださった。

「お寺で、ですか?お寺で教えてくださるのですか?わかりました、お寺で聞いてみます、ありがとうございます」
とボク丁寧にお辞儀しながらカーテン閉めて、

そうしたら、隣でカーテン開けてこっちを見ていた隣の手相の占い師さんが、ニコニコしながら首をかしげた。

お寺って、と考えながらトボトボ歩いて帰ったが、歩きながらタロット占い師さんが、
「たまにそういう人が来る」
と言っていたこと思い返した。

「ーえー!たまに来るの!?」
って、後からとっても驚いた。

やはり、同じこの地球のどこかに、それも同じ地域に、同じ悩み抱えている人が、このデパートの占いコーナーに相談に来たのだ。

仲間がいるのだ、と考えるとちょっと嬉しくなって、スキップするボクだった。
お寺に行ったら、どうやって相談するのだろうか?

お坊さんにパラレルワールドの話をして、お説教してもらうのかなあ。

予約するのだろうか?

宗派はどこがいいのだろうか?

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半世紀以上前の世界に来てしまった。どうすれば、元の世界に戻れるんだろう。

2018年の夏。 幽霊や宇宙人は相変わらず見えないけれど、ある日、世界が変わってしまった。 ある日から、ボクの周りが変わってしまった。 ど…

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