見出し画像

タロットと西洋占星術のリンク⑲~小アルカナ(ペンタクル・エース〜ペンタクル・7)

令和6年能登半島地震により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

星を読むものとして、この地震は予知できただろうかと思う占星術家は多いのではないかと思いつつ、ホロスコープをみてもまさか誰が元旦に予想できたのだろう……と思うばかりです。能登の二人の知人の無事が確認出来た時は安堵しました。声を掛けただけですが、被災地に思いを寄せてくれてありがとうと、涙ながらに言われました。義援金を送るくらいしか出来ないのがもどかしいばかりですが、被災地に目を向け続けていくことが大切なんだと思いました。被災地の一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
 

さて、今回で19回目の「タロットと西洋占星術のリンク」はいよいよ最後のエレメント、ペンタクルです。引き続き、対応する星座、天体、数秘など絡めて見ていきましょう。

ペンタクルのエレメントであり、タロットでは金貨で表されています。衣食住、モノ、肉体、五感、才能などを司ります。ひっくるめて金運とも言います。エースの数字は1、始まりを意味し、自立の第一歩を表します。ペンタクル・エースは土の根源であり、生活の基盤となるきっかけを得るはじめの一歩です。またペンタクル・エースは願いをかなえる✨️「WISH カード」✨️とも呼ばれ、これまでの努力を実らせる大きな手応えを実感できるパワフルなカードです。計画は、より具体的に!分かりやすく!が幸運の鍵となりそうです。対応星座は12星座を4分割した、牡羊座(春分)〜牡牛座〜双子座までの3ヶ月間の星座に対応します。

ペンタクル・2山羊座第1デーカン(12月22日~12月30日)に対応します。対応天体は拡大・発展を表す木星。数字のは1つのものが2つになり、その対象を受け入れるためバランスを表します。山羊座の木星はフォール(転落の座)という品位(詳しくはこちら)に当りますが、山羊座は世間が作った一般的な価値観や常識から逸脱することをためらいがち。そこへごちゃ混ぜに色々持ち込もうとする拡大の木星がくると、受け止めきれず却下してしまうこともあるでしょう。ペンタクル=地、なのに描かれているのは荒波の上……。絵柄は不安定な所で微妙なバランスをコントロールしてジャグリングする人が描かれていますが、全てのスポーツ技競に例えることもできるでしょう。ギリギリの所でコントロールし、美しさを保つ、だからこそ楽しい!! しかしバランスを崩すとたちまち転倒する恐れもあります。波の上に描かれている船は貿易を意味し、モノとモノを交換し、やりくりする商売を表していて、自転車操業のカードとも言われます。

ペンタクル・3の対応星座は山羊座の第2デーカン(12月31日~1月9日)です。対応天体は火星、火星は生命力エネルギーやる気などをキーワードに持ちます。山羊座の火星はエグザルテーション(高揚の座)し、仕事にやる気がみなぎっています。3の数字の上昇パワーは拡大・発展を意味しますので、一個人のやる気が社会に評価され、世間に広まり、その技術力で国を豊かにしていくことに繋がっていくでしょう。タロットの絵柄では社会の基盤を形作る事業に心血を注ぐ建築士、それぞれの専門知識を持った職人らが大聖堂を建設する現場に集まり、話し合っています。熟練の技を持った人達が協力し合い、街を創り上げていきます。

ペンタクル・4の対応星座は山羊座の第3デーカン(1月10日~1月19日)です。対応天体は自分が何者であるかを示す太陽。山羊座は組織力権力利権などをキーワードに持っています。これまで培ってきた財産安定した生活を守り、維持していくのがペンタクル・4の役目です。数字の地固め安定を意味します。カップとペンタクルの女性性エレメントは安定すると守られすぎてマイナスの面が出る性質があり、ペンタクル・4は保守的になりすぎてチャンスを逃すこともあり得ます。変えなきゃいけないと分かっていてもライフスタイルをなかなか変えられないこともあるようです。
 

ペンタクル・5の対応星座は牡牛座の第1デーカン(4月20日~4月30日)です。雪降る寒空の下、行く当てもなくさまよう親子が描かれています。対応天体は情報知識を意味する水星です。牡牛座は実体験が一番の情報源となるため、外から聞いた情報を受け止めにくく、教会の前を歩いているのに駆け込んで助けを求めたり、気づくことができません。は前の安定した4に変化を起こさせる数字ですが、安定しているものを壊すというのはちょっとした波乱です。地の物質性が安定を失ったら貧乏になる、いわゆる「貧乏カード」と呼ばれるカードです。逆位置では困難から救いの手が差し伸べられ、苦しいながらも気持ちを取り戻していけそうです。

ペンタクル・6の対応星座は牡牛座の第2デーカン(5月1日~5月10日)です。対応天体は感受性の、牡牛座の月はエグザルテーション(高揚の座)し、安心感暮らしの安定を求め、実現していきます。上向き三角形と下向き三角形を組み合わせた六芒星(ダビデの星)は、調和、美とバランスを意味します。ペンタクル・6の地のエレメントの調和とは、需要供給のバランス、お金の流れの循環です。天秤を持った人は商人の象徴でもあり、与えるものと与えられるものが互いに助け合い公平であることを計っています。地の6は、求められるものに応えていくという使命感を持ち、社会貢献に努めます。

ペンタクル・7の対応星座は牡牛座の第3デーカン(5月21日~5月31日)です。数字の1つのサイクルとみなすことができ、次のサイクルに進むため、流れが変わりちょっとした波乱が起きやすい数字でもあります。絵柄は作った農作物に満足がいかず、どうやったらもっと上手くできるか悩んでいます。それなりのものは出来ているにも関わらず、牡牛座特有のこだわりの強さ!?が一線を越えるか越えないかで悩みを引き起こしています。対応天体は試練を意味する土星、どうやって成果を出そうか、収入が見合わなかったり、ツメが甘かったり、反省点を1つひとつクリア、試行錯誤しながら今までのプロセスを評価することも大切となるカードです。

今回も7の区切りのいいところで。
次回はペンタクル・8からキングまで、どうぞお楽しみに!!


文・イラスト:加藤マカロン

※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固くお断りします。
【著者プロフィール】
加藤マカロン

イラストレーター&占い師。公式サイトは、マカロンタロットweb 。カードの基本的な意味などを知りたい方は、『マカロンタロットで学ぶタロット占い』(駒草出版)をご参照ください。SNSは、Twitterアカウント (@katomacalon)、facebook などでも情報発信中。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?