【か】感情

1.感情の「跳躍」は、シグナルである。それ以上の意味はない。
2.シグナルで気づき得た事象の、緊急度、優先度は存在する。
3.感情にはネガティブとポジティブがあり、それは2の優先度、重要度を示しているが、それは、跳躍の原因となった事象の傾向を表さない。
4.1と2より、ネガティブ感情に浸っていては有益ではないと同じ理由で、ポジティブ感情に浸っていてもいけない。

【解説】

ピンチはチャンスなどと言うが、当たり前である。
つまり、それはピンチでもチャンスでもないという事だ。
ヒトはどうしても、世界を二つに分けたがる。
それが、創造の基礎だから仕方がないが、そこに肉体から発生する感情を混ぜると、たいていは問題ないのだが、調子が良くないときは、それが厄介なことを連れて来る。

意味がない事に意味を求めてしまうのだ。
あなたがピンチと感じていることは、ただの事象だ。ただ、感情に、緊急度で異なる色がついているがために、ピンチであると感じるだけだ。
ラッキーと感じた事象も、ただの出来事である。

生体が、生存や種族の維持のために、事象によって色付けをする。
それが、感情のもつ「感じ」である。
嬉しい、楽しい、悲しい、腹が立つ、などである。
緊急度が高いと、ネガティブな印象だし、好ましいとポジティブに感じるだけである。

なので、楽しく感じることが多ければ、進む道や今いる環境が、おおむね結構である、ということだし、ネガティブに感じることが多ければ、単に、避けたり、解消すべきなにかがある、というだけである。

なので、ピンチはチャンスなのではなく、ただの事象に、勝手に色をつけているだけ、という事は前提として理解すべきである。

やる気を出すためのノウハウとして、ピンチをチャレンジと読み替えることは有効であると、もちろんそれは否定しない。良い手であると思う。
ただ、そのことに囚われすぎて、単なる事象に、いい事と、悪いことがある、と誤った認識を持ってしまう事は問題である、ということを指摘したい。

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