家族を幸せにしたいなら、自分がまず幸せになること。


どうして片付けられないんだろう。
どうして捨てられないんだろう。
どうしてモノがどんどん増えちゃうんだろう。

家の中を見まわして「片付けなきゃ」と、いつも思うこと自体が苦痛だし、
年に数回、季節の変わり目にエイヤ!と片付けする行為も正直しんどい。
そう、リバウンドすることなく、我が家を心地良い状態で保ちたい。


じつは、それができない理由は、自分の心の中にありました。
まず、捨てるべきはモノではなくて、自分の中にある「思い込み」と「思考」でした。

友達から紹介して貰ったお片づけ塾の体験レッスンで気づいたこと。



家の中のモノから見えてくるのは…

体験レッスンを受けた友達からも聞いていたし、今回の先生・ななえさんのInstagramも事前に拝見して予習していたので、分かって参加したのだけれど、レッスンでは、いわゆる整理整頓術や収納テクニックのようなハウツー的要素は一切ありません

▲ななえさんのInstagram。レクチャーの全てに愛がたっぷり。


じゃ、どんなこと学ぶの?

レッスンのテーマは「こころとおうちの片付け」
心も片付けるって?なんかスピリチャル系?と疑う方もいらっしゃるかもしれないけれど、全くそうではなくて。


レッスンは、ななえさんのご自宅で行われました。
…素敵すぎる。ホテルみたいに余計なものが無くて、センス溢れるおうち。
そりゃそうだよね、お片づけのプロだもの。
それにひきかえ、我が家といったら…と、どよーんと肩を落とすも、開口一番に、ななえさんが「私も数年前までは汚部屋に住んでました!」と告白。こんなステキなお家に住んでる人にもそんな過去があったの?と。
なんか、私も頑張れるかも…!

▲すっきりとステキなお部屋。


ななえさん曰く、「部屋の状態=心の状態 」
だから、いくらモノだけを捨てても、整理してキレイに並べても家は一向に片付かない。
まずは心にアプローチして、そのモヤモヤを取り払うというのがこのレッスンの根幹でした。

具体的には、自分の中にある「〜するべき」、「〜しなきゃ」といった思い込みや思考の癖を知ること。そこから自分の過去と向き合うこと、そして不要な思考や思い込みを手放すこと。
いきなりモノを捨てたり、収納グッズを買い込んだりするよりも、まずはそこ!とななえさん。



自分の思考の癖を探る

レッスンの中で「片付けのモヤモヤ」を書き出すワークがありました。
じつはこれ自分の思考の癖を探るワークであることを後で知るのですが、項目に沿って、とにかくたくさん書き出します。
随分モヤモヤしてるな、自分…。

その中のひとつ。私の片付けにおけるモヤモヤポイントは、

「手紙やプレゼントなど、誰かからいただいたモノが捨てられない」。

ダメなんです。好みと違ってても、これ絶対使わないないなぁと思っても、捨てられない。なんだか捨てられない…。そして、使わないのに場所だけとって、ずっと置かれたまま。
(正直、プレゼントは食べるものとか消耗品が嬉しい。普段、自分ではちょっと買わない質の良いもの、とか)

そこからさらに、それが何故かをどんどん掘り下げていくと、こんな感じ。


「手紙やプレゼントなど、誰かからいただいたモノが捨てられない」

「だって、私のためにくれたものだから」
「だって、気持ちが入っているものだから」 


私が自分自身で掘れたのはここまで。
でも、ななえさんは更なる質問でどんどん私の深部を探っていきます。
そうして辿り着いた私の本音(深部)がこれ。


「いただいたものを使わない、
捨てるなんてひどい」

「"酷い人"、"冷たい人"
と思われたく無い」



あぁ、なるほど。

見栄っ張りだったり、頑張り屋さんだったり、頑固だったり、ひとそれぞれ。この本音の部分がすごく大事。
そして、自分の内面を見つめることは難しい。
ダサくて、恥ずかしくて、かっこ悪くて。
何となくずっと蓋をしているはずだから、
直視したくない。


でもこれってあそこを見るときの感覚に似ていると思いました。
そう、あそことは家の中の開かずの間や、見るたびにモヤモヤして気が滅入る、おぞましいあのエリア(みんなありますよね?いや、絶対一つはあるはず!)のこと。
いつも目を背けているあの場所は、自分の心の恥部と一緒なんだ。
でも、お片づけするには、自分を知ることを避けて通れない。


それを探るためには、家の中に溢れるモノたちをじっくり見てみること。

よく考えてみれば、モノは勝手に家に入ってくることは無い。
全部、これまで自分が招き入れ、留めたモノ。
そこには必ず何らかの思考が結びついている。


まずは、モヤモヤするあのエリアにあるモノをひとつひとつながめて、自分の思考を探ることから。そして、その思考がこびりついたモノを思考そのものと一緒に手放す。それが片付け。
そうすることで、こころの中も家の中も同時に片付いていく。こころの片付けと家の片付けは表裏一体だったんだと気づきました。

▲レッスンの様子。悩める子羊たち。お互いのモヤモヤにも共感。ほかの参加者さんの「「今から、うちに来る?」って気軽に言いたい」の言葉に激しく共感。そう3日後じゃだめなんです、今言えるか、なんです。



自分が幸せじゃないと家族も幸せにできない

独身時代はおうちに帰るのが楽しみでした。
好きなものに囲まれて、それなりにこだわりがあって、いつも自分なりのルールで家の中は整っていて、そして何よりもそこで過ごす自分が好きだった。
あの時の感覚、また取り戻せるだろうか。

ななえさんのレッスンを受けて、そしてご自宅にお邪魔して、素直にこんなふうに暮らしたい、またあの時みたいに "好き" に囲まれて暮らしたい、そう思いました。

家の中がすっきりと片付いているのははもちろんのこと、ご在宅だったご主人も朗らかで、ななえさんご自身も大らかでとても温かくて、ゆったり心穏やかに過ごさせれているのが印象的でした。
そんなおふたりの空気がおうちの雰囲気を形づくっている気がしたし、そして、何よりも家の中を常に風がスーッと通っていくように、淀みがない感じがして、とても心地よかった。
気持ちが整う、家が整うの良い循環がそこにありました。

こんなおうちだったら、早く帰りたくなるし、家族で過ごすのも楽しいだろうし、カフェに行かなくても家でのんびり1人時間も悪くないなと思えた。
ななえさんは、言います「おうちをパワースポットにしよう」と。納得。

いつも、片付かないとイライラモヤモヤしていたけれど、まずは私が我が家でご機嫌で過ごせるように、自分から片付けを始めようと思いました。自分がモヤモヤしてたら、家族も幸せにできない。丁度、レッスンに行く前にそんなことを考えていて、自分の中で何かがつながったように感じました。おうちを私がご機嫌になれる場所にする。




私なりの「お片づけ」の定義とは 

家の中を片付けたい時、人は何か新しいものを手に入れたい、取り組みたい時かも知れない。
すっきりして前に進みたい、何か新しいことを始めたい。

そのためには、その手に握りしめている余計なものは手放さないといけない。

私が今日、自分なりに学んで考えた「お片付け」の定義は、「今の自分のものさしで、未来の自分のありたい姿に向かって選択し続ける、楽しくクリエイティブなこと」

お片づけは、一生続く習慣。
それが苦痛なものから楽しいものに変化すれば、きっと毎日が楽しくて、ワクワクして幸せに違いない。