いろんな生き方があっていいはずなのに

道は、初めからそこにあるわけではなくて、誰かが何度も歩くうちに道になります。
たくさんの人が歩けば、それだけ確かな、そして広い道になります。
やがて誰かが道標を立ててくれたり、道端には水を売る小屋が建ったりして、ますます歩きやすくなっていくかもしれません。

誰かが作った道をあとから歩くのは楽だし、安心です。
でも、別のルートを歩きたい人もたくさんいるはずです。
でもそれは、とても勇気がいることなんだろうなと思います。

自分が歩く時だけでなく、誰かが歩いているのを傍らで見ているときも、道のない場所を歩いているひとを見ると不安になります。
「だいじょうぶかな」
「そっちに行ってもいいのかな」
「迷わないかな」

そのひとは、そこを歩きたくて歩いているのかもしれません。
絶対にそこを歩きたいわけではないけど、みんなの歩く道はどうしても歩きたくないのかもしれません。
あるいは、道に迷っているのかもしれません。

歩きたくて歩いているのであれば、邪魔はしたくないし、迷っているなら一緒に行く道を探したい。

そんなとき。
「そっちに行くんだね」
と声をかける勇気と、迷ったときに
「助けて」
と言う勇気と。
お互いが勇気を持ち合わせていたら、一番好きな歩き方を選べるかもしれない。

そんなことを、思います。

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