脳にこびりつくそれ(小山の戯言)

こないだ季節の変わり目による気候の変化で久々にぜんそくの発作を起こした。「呼吸出来ない!」と焦った俺は急いで病院に走った。
時刻は午後2時半。病院はちょうど昼休憩だった。
病院の前の酸素を全て吸うかのような呼吸のまま待機すること30分。俺体弱ぇ〜と落ち込みながら待っていた。
病院は開いた。

「すみません...まずはコロナとインフルの検査を...そして予約の患者さんがいるので...」
うう...今すぐに吸入させてくれ...と思ったが、ぜんそくは別に救急車呼ぶほどでも無いし緊急外来に行くほどでもないと思っているので、ひとまず待合室で呼吸を荒くしながら待機する。(もちろん個人差はあります)
すると、隣にいたおじいさんに「大丈夫か?先診察してもらおうか?」と予約していたであろう枠を譲ってもらった。体調悪い時こそ人のやさしが身に染みる。

まずはコロナとインフルの検査。すでに熱の患者さんが一部屋使ってたらしく、俺は病院のベランダに連れて行かれた。
「すみません、こんな所で検査してしまい...」優しそうなお医者さんだった。
呼吸がしづらい状況で鼻の奥に綿棒みたいなのをぶっ刺される感覚。苦しいのと同時に「ああ...今月楽しみにしてる旅行あるんだよな...コロナだったら終わる...」そんなことを考えていた。 もはやぜんそくの発作とかどうでもいいから「頼む陰性であってくれ!」と願う10分。 無事陰性を勝ち取った。

ネブライザーというぜんそくの方なら分かるであろう、吸入器を使った処置をしてもらった。小学生時代はこの機械が家にあって毎日やっていたのだ。今考えると決して安くはないであろう機械と薬。親に毎日吸入の時間!と言われ、嫌嫌やっていたのが申し訳ない。
吸入器から出る蒸気を大きく吸う。落ち着くこの感覚。
なんだか付き合いで行ったシーシャバーのことを思いだした。タバコ吸わないのになぜかシーシャやってる時の謎の落ち着きが好きだった。あの時は「これが”チル”か〜」とか思っていたけれど、多分小さい頃からやってた吸入器のあの感じが脳にこびりついてるんだろうなと思った。
吸入が終わると簡単に息が楽になった。こんな機械で治るんだから体強ぇ〜と思ったりもした。


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