脳内ツッコミ人生(小山の戯言)
小学生の頃、班で机をくっつけて給食を食べるのがクラスの習慣だった。人見知りだった俺は見事に空気と化したが、一人で食べるよりはマシだと思っていた。そこで身につけた技術がある。
「盗み聞き」である。
男子2人、塾であったことをしゃべっている。
女子2人、次の授業のことをしゃべっている。
それら全てに相槌を打ち、たまにツッコミもする。あくまで脳内で、だ。
客観的に見るとめちゃくちゃ気持ち悪いけど、あくまで脳内だから気付かれない。誰も脳を覗くことは出来ないのだ。
それから何年も経って結果的にラジオを聞くのが好きになった。誰かの話を盗み聞き出来る最高の場だった。
好きなもののルーツって案外どうでもいいようなことだったりする。
こないだ彼女とバーミヤンに行ったら隣の女子2人がずっとしゃべっていた。
女子2人、男の話や友達の彼氏の話。
それに聞き耳立てながら2人で中華を食べた。
帰宅中、その女子トークを元に2人で盛り上がりながら帰るという陰キャムーブをかました。 もしかして彼女も小学生の頃盗み聞きしてたのかな?と思い聞いてみた。そしたら彼女はこう言った。
「盗み聞きは少ししてた、でも無言は無かった、時間が経てば友達になる」
俺は「脳内ツッコミまでしないか〜」と、脳内で言った。
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