かつては宝石だった、あの日々のこと

全てはやがて川となる
下らないと投げ捨てた
あれやこれやが凝り固まって
私の素足を撫ぜてゆく
そのやわやわとした輪郭は
かつてのやるせなさだった
あるいは半端な劣等感だった
もしくは幼稚な少女の面影だったか
いっそのこと全てが濁っていたならば
愛しいと思わずに済んだのに
川は無邪気に澄んでいる
下らないと投げ捨てた、
あれやこれやを飲み込んで

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