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田んぼの見回りで柴犬を少し大きくしたような感じの子ギツネに出遭った

7月になると、小さかった稲も、田圃の水が見えなくなるほど生長しておりますが、稲の生長に負けまいと、畦の雑草も生長するので、あちこちで畦の草刈りを行っております。

早朝の田圃の見回りが私の日課ですが、今年はキジやカモの親子連れだけでなく、タヌキやキツネの親子連れにも遭います。
毎日通る10kmの農道は、雑木と雑草に囲まれているため昼も暗く、野生動物も安心して生活できるようです。
他の農家の方からは、日本鹿や熊と出遭ったと聞いておりますので、私も日本鹿や熊に遭いたいものだと、日々走り回っておりますが、残念ながら未だ遭うことができません。

6月中旬、いつもの道路を走っていると、20mほど先の道路を大きな親ギツネが横切りましたが、側にいた子ギツネが立ちどまり、私の車の方に近づいてきました。
柴犬を少し大きくしたような感じで、耳が大きく、目も大きな子ギツネが近づいてきたので、車を止めて写真を撮ろうとしたら、私の動作に危険を感じたのか、草ムラの中に入ってしまいました。

別の日には、道路を横切るタヌキに2回遭いましたが、数が増えたのか、キツネやタヌキに遭うことが多くなりました。野生動物の世界も、私たちの見えないところで変化しているのかもしれません。
稲の生長に合わせて、田圃に来る野鳥が変わります。野鳥の種類はわかりませんが、田植えをした後の稲が小さい時は、青サギ、白サギ等の足の長い野鳥たちも、ムクドリやカラス等の足の短い野鳥と一緒にカエルを探しておりました。

6月、7月になると稲の丈も伸びるので、足の長い青サギや白サギは田圃の中に入ることができますが、足の短い野鳥は田圃に入らず、あぜ道で近寄って来るカエルを待ち構えております。
年々、青サギや白サギの数が多くなっているように感じますが、地球の温暖化が進むことで、熊等の動物の生活だけでなく、野鳥の生活にも何か影響があるのではないでしょうか。

6月下旬から、玉ねぎの収穫を始めましたが、玉ねぎ栽培を始めて六年目のため、連作障害で、期待した収量になりませんでした。
そのため、新しい畑を探すか、今までの玉ねぎ畑に連作障害対策を行うかの課題が発生したので、今、その対策に取り組んでおります。

今月も、県内の農業者がたくさん来社されております。
来社される農業者の多くの方は、後継者がいないので、10年後には皆、農業をやめなければなりませんが、ほとんどの方が、そのための対策ができておりません。
そのため、農業者の方には、個人で設備投資をするのをやめて、地域が一体となって対応することを勧めております。

10年前にこのような話をしても、聞いてくれる人はいませんでしたが、今は、農業者自身もそのことを感じているため、私の話を聞いてくれます。
すぐに実行することはできなくても、何かの機会に思い出して頂ければと考えております。
協会を昭和62年に創業して以来、県内の農業者が来社されることはほとんどありませんでしたが、ようやく、私の取り組みが理解されるようになってきたのではと感じているところです。

これから益々暑くなりますので、お身体にお気をつけ頂きたく存じます。

令和6年7月
大潟村あきたこまち生産者協会
涌井 徹